2019年10月から消費税が10%へ – 老後のためです。よろこんで支払いましょう!

毎年恒例、年末年始は日本で過ごしてまいりました。 この一時帰省のために私は生きているのか?と思うくらい、今では重要な行事です。

そして毎年思うのが、「帰省するたびに消費税が上がっている!?」という事実。 そこでこの消費税の税率、私が日本を離れて25年にどういう具合に上がって現在8%なのか? 振り返ってみます。


出典:一般会計税収の推移と消費税率 (Nippon.com – 2020年10月1日)

甥や姪(みな30代)と話をしていると、「え?消費税が3%の時代ってあったの?」と言われて脱力します。 「そうですよ~ 覚えてないの? 子供の時お菓子買うのに103円って半端なお金払ってたでしょ?」

平成元年に始まった消費税は3%だったのです。 懐かしいわ、3%でブツくさ言っていた頃。

それが平成9年には5%、それが長いこと続いて平成26年に8%と現在に至ります。 そして・・・ 今年の10月からはとうとう10%に引き上げられます。

まさに消費税の税率の推移は、平成の時代を彩る1つのアクセントと言えます。

さてこの消費税、10%(!)と文句を言わないで喜んで支払いましょうね。 私は日本でできるだけ買い物をして消費税を払い、ふるさと納税もしています。 なぜなら、日本の税収の使い道の中で一番多くを占めているのが、社会保障関係費だからです。

日本の全税収入のうち25%、4分の1はこの社会保障関係費に充てられています。

社会保障関係費と言っても、その内訳には健康保険や社会福祉、介護保険、それにいま何かと話題に上がる生活保護費などいろいろとある訳ですが、老齢年金の支給に充てられるのもこの社会保障の費用です。

これから老齢年金を受ける方や日本に永住帰国をとお考えの方はとくに、帰国の際はバンバン消費税を払って下さいね。 「税込み価格」というのが多くなって8%の消費税を支払っている意識が無いという方は、お会計の際にレシートを眺め、「この消費税、年金にまわってちょうだい!」と念じて下さい。 払って損した気分には決してなりませんよ。

日本に住民票をおいていない我々も、そして合法的か非合法的に滞在している外国人からも、皆平等に納税されるのが消費税です。 分かり易い。 喜んで支払いましょう。

60歳以下の若い層や企業が支払っている年金の保険料だけでは年金の支給総額をまかなえません。 今年に入って新聞の新年号を読んだところ、2018年には3.6人に1人が65歳以上の高齢者だそうで。 3.6人の保険料納付者で1人の老齢年金受給者を養っていることになります。

これね~ 過去に何人の若年層が1人の受給者の年金をまかなってきたのか? 国民皆保険が始まった昭和36年(4月)からず~っと見ていきますと、

65歳以上人口割合等の推移と見通し

65歳以上人口/全人口 65歳以上人口/20歳以上65歳未満人口
昭和36 (1961)年 5.7% 10.6%(9.5人で1人)
昭和45 (1970)年 7.1% 11.7%(8.5人で1人)
昭和55 (1980)年 9.1% 15.1%(6.6人で1人)
平成2   (1990)年 12.0% 19.6%(5.1人で1人)
平成7   (1995)年 14.5% 23.2%(4.3人で1人)
平成12 (2000)年 17.3% 27.9%(3.6人で1人)
平成17 (2005)年 20.2% 33.1%(3.0人で1人)
平成21 (2009)年 22.8% 38.5%(2.6人で1人)
元号未定 (2030)年 31.8% 58.2%(1.7人で1人)
元号未定 (2055)年 40.5% 85.0%(1.2人で1人)

(資料)総務省統計局「国政調査」、「人口推計」
国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成18年12月推計)」

上の表で「20歳以上65歳未満」となっているのは、国民年金保険料の支払い可能期間を意識して計算されていますが、これだと今年平成30年には既に2人の保険料納税者で1人の年金受給者を支えていることになります。

今年の5月には変わる新しい元号はまだ発表されていませんが、2055年には1.2人に1人!?

まてまて、労働可能な年齢を15歳まで下げたらどうなる? ジャニーズ Jr.や子役の子なんて15歳未満で働いていて稼いでいる子がいるけど・・・ と思って同じく総務省の別のグラフ「15~64歳人口及び総人口に占める割合の推移(平成元年~30年)」を調べてみました。

出典:総務省統計局「15~64歳人口及び総人口に占める割合の推移(平成元年~30年)」

棒グラフが総人口、折れ線グラフは15~64歳の労働者人口を示しています。

平成30年には、労働可能な人口は総人口のおよそ60%となり、高齢者(年金受給可能年齢を超えている)2人の若年層(この場合、15歳以上65歳で勤労可能な層という意味)で1人の高齢者を支えていること(!?)がわかりやすくなってます。

実際に15歳から働いている人口は100%ではないことを考慮しますと、現状はもっと厳しいはずです。やっぱ、消費税は払わなきゃいけません。

※ これから日本の年金を受け始めようという方で、日本・アメリカの両方の年金を1ペニーも減額されることなく、しかも非課税で受けたい方は、私まぁこまで(連絡先は右サイド)ご相談下さいませ。 これからあなたが受けとる日本の年金が「WEP減額対象の非該当」となる申請を、SSA(米国社会保障省)に対して行います。