サイトアイコン アメリカに住んでいるからもらえる日本の年金

国民年金の任意加入でソーシャルセキュリティは減らされます!

ご存知のとおり、アメリカに在住している方で日本の国籍を保有している方については、国民年金の任意加入ができます。

ですが、これはあまり多くの人に勧められることではありません。

なぜなら、アメリカで収入がありSSA税(ソーシャル・セキュリティ税)を納めている方は、その時期と国民年金の任意加入期間が重なっている場合には、両国の社会保障制度に2重加入していることになるからです。

2重加入がなぜいけないかと言えば、アメリカのソーシャル・セキュリティ老齢年金*(Social Security – Retirement Benefits) が減額されてしまうからです。

これは、1980年代のレーガン大統領だった時期に、合衆国「棚ぼた防止規定」にて決められたことで、これ以降日本を含め海外から何らかの年金を受けていながらソーシャル・セキュリティも受給できる者については、ソーシャル・セキュリティの受給額を少なくしようというものです。

とくに! 国民年金の任意加入の場合は間違いなく100%、ソーシャル・セキュリティ減額対象となります。

棚ぼた防止規定は、既にソーシャル・セキュリティの老齢年金や遺族年金(Survivor Benefits) を受けている方にも、これから受ける予定の方にももれなく適用されます**。

つまり、現在は減額されることもなくソーシャル・セキュリティを受給されている方にも、ある日突然SSA(社会保障省)から減額の通知書が届くということです。

棚ぼた防止規定の全文を英語で読まれたい方はこちら(Windfall Elimination Provision)

棚ぼた防止規定の和訳(前編)を読まれたい方は(僭越ながら)こちら

棚ぼた防止規定の和訳(後編)を読まれたい方は(僭越ながら)こちら

それでも、ど~しても国民年金の任意加入をしたいという方、います?

どんな方なら任意加入しても大丈夫なんでしょう? と想定しますと、

のうち、パートタイム、アルバイトなどもしておらず、W-2ベースでの収入が生涯まったく無い方です。 米国社会保障制度にまったく加入していない方。 でもこんな人、めったにいませんよね。

あ、もう1つ想定されるケースがあります。 不法滞在しており、そもそもソーシャルセキュリティ番号が無い方です。 以前これにあたるケースを書きましたね~

不法滞在しているからって年金が受けられない、というルールは日本の国民年金法にはありません。 ただし、アメリカ国内に確たる銀行口座をもっていなければ話になりませんが。

アメリカで就労しているが、どうしても国民年金に任意加入したいという方は、日本で「適用証明書」を取得して、アメリカの「SSA税の支払免除を願いでる」ことは可能です。 でも、ここまでしますか?

適用証明書の説明の欄だけご覧ください。

国民年金の保険料は現在、決して安くありません。 そのうえ見返り(年金の受給額)は厚生年金の3~4分の1ですから、いざ年金を受ける時になって「こんなはずでは」となるのがおちです。

薦められるのはやはり、アメリカで働いているかぎりはソーシャル・セキュリティを選択する方でしょう。

国民年金の任意加入をしているけれども、同時にアメリカで働いていてSSA税もしっかり払っている方は将来、残念ながら国民年金をあきらめることになりますし、保険料は返金されません。 掛け捨てです。 なので、いますぐ解約して下さい。

また、ご自分は知らないけどご両親が国民年金の保険料を日本の住民として支払ってくれている場合。 これも調べておいて今すぐ解約することを薦めます。 その保険料はドブに捨てていることになります。

「あ~どうしよう!? もう10年以上も国民年金保険料を払っちゃったよ!」という方で、まだ年金の請求はしていないという方は、私までご連絡下さい。 日米両国の年金をどちらも全額(減額されずに)受給させてみせます。

一方、任意加入を希望される方は☟のように手続きできます。

1 どこで手続きするの?

これから海外に転居する人 お住まいの市区町村窓口
現在海外に居住されている人 日本国内における最後の住所地を管轄する年金事務所または市区町村窓口
日本国内に住所を有したことがない人 千代田年金事務所

2 保険料の納付方法

保険料を納める方法は、国内にいる親族等の協力者がご本人のかわりに納める方法と、日本国内に開設している預貯金口座から引き落とす方法があります。 詳しくは、それぞれの窓口でご確認ください。
なお日本国外の大学等に留学した場合には、学生納付特例制度(学生の方で保険料納付を猶予する制度)は利用できませんので注意が必要です。

3 将来の年金

任意加入被保険者も国内の国民年金第1号被保険者同様、受給要件を満たした場合、保険料納付済期間に応じた老齢基礎年金を受け取ることができます。(任意加入しても保険料を納めない場合には、年金額には反映しません。)

また、任意加入したうえで保険料を納めることで、海外在住期間に死亡したときや病気やけがで障害が残ったときに遺族基礎年金や障害基礎年金が支給されます。

*ソーシャルセキュリティの Retirement Benefits は通常「退職年金」と和訳されることが多い。

**既に国民年金の保険料を何年も支払ってしまったが未だ年金の請求はしていないという方は、私までご連絡下さい。 日米両国の年金をどちらも全額(減額されずに)受給させてみせます。

こちらもどうぞ☟

【警告】国民年金の保険料を今も払っていませんか?

※ これから日本の年金を受け始めようという方で、日本・アメリカの両方の年金を1ペニーも減額されることなく、しかも非課税で受けたい方は、私まぁこまで(連絡先は右サイド)ご相談下さいませ。 これからあなたが受けとる日本の年金が「WEP減額対象の非該当」となる申請を、SSA(米国社会保障省)に対して行います。

モバイルバージョンを終了
ツールバーへスキップ