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棚ぼた防止規定 - 遺族年金には適用されない

引き続き、ソーシャルセキュリティの遺族年金 (Survivor’s Benefits for widows and widowers ) の場合には、棚ぼた防止規定 Windfall Elimination Provision が適用されないんですよ。 つまり減額されません、という話です。

その「例外」を読みますと、最後に「ただしぃ」がつきます。 あ、やっぱりね。
結論から言うと、遺族年金は通常減額されないが、

他の制度の遺族年金を別に受けている場合には減額されることがあります。

そこでまた引き続き、Government Pension Offset (政府年金オフセット)の和訳に取り組んでますが、まだ前半部分を読んでいない方はまずこちらから:

【1つとして同じケースは無い】これ、年金を受ける話です

Government Pension Offset 政府年金オフセットの和訳(後半)

なぜ、ソーシャルセキュリティは減額されるのでしょうか?

SSA(社会保障省)が支給する配偶者や未亡人(男女)への給付は、「被扶養者」給付です。
これら被扶養者への給付は1930年代に設立されましたが、家庭にいてその家族を育てていた配偶者、つまり経済的には依存していた配偶者を補償することでした。

現在、両方の配偶者が通常どちらも勤労者としてれぞれが独自のソーシャルセキュリティ退職給付(Retirement Benefits) を得ています。

この法律で、個々の配偶者、未亡人への給付は、自身のソーシャルセキュリティ退職給付の金額で相殺されることになります。

ある勤労者だった女性の月額のソーシャルセキュリティの給付額が800ドルだとします。 夫の社会保障の記録からこの女性に対して500ドルの配偶者給付がある場合、自身のソーシャルセキュリティ給付がこの配偶者給付を相殺するため、この女性には配偶者給付は支払われません。

しかしこの政府年金オフセットの制定より前に戻りますと、同じこの女性がソーシャルセキュリティ税を払わないで働いていた公務員であった場合、その公務員であった期間分の800ドルの年金給付は相殺されていませんでした。

SSAでは、この女性に対し配偶者に対する年金給付の全額を支払わなければならなかったのです。

もしこの方の政府の公務員での仕事がソーシャルセキュリティ税の対象となっていた場合、SSAでは、個人のソーシャルセキュリティ給付のために、配偶者や未亡人(妻夫を問わず)の給付を削減します。

政府年金オフセットでは、ソーシャルセキュリティ税を払っていない公務員も、ソーシャルセキュリティ税を払っている民間の勤労者と同じように、その給付額を計算します。

ソーシャルセキュリティの給付が減額されないのは、どんな時でしょうか?

総じて、配偶者や未亡人(妻、夫、パートナー)へのソーシャルセキュリティの給付が以下のようなケースであれば、減額されません。

ーその職員であった最後の日が2004年7月1日以前、または

ー配偶者や未亡人の給付を2004年4月1日より前に申請し受給権を与えられている(ソーシャルセキュリティでカバーされた仕事の最終日において職務に就いていても可)

ーその職員であった最後の日が2004年6月30日から2009年3月2日の間であり、その直前の60カ月において得た収入においてソーシャルセキュリティ税を支払っている

配偶者や未亡人のためのソーシャルセキュリティの給付を減額できない状況は他にもあります。

たとえば、

•1987年12月31日以降に公務員退職金制度(CSRS: Civil Service Retirement System)から連邦職員退職金制度(FERS: Federal Employees’ Retirement System)に切り替えた連邦政府の職員で、かつ

•1982年12月以前にその政府の年金を受領している、または受給資格が発生しており、1977年1月に発効したソーシャルセキュリティの配偶者給付について全ての受給要件を満たしている、または

•1983年7月1日以前に連邦、州、または地方自治体の年金を受領している、または受給資格が発生しており、配偶者から半額の支援を受けていた場合。

注)Civil Service Retirement Systemの職員とは連邦政府の職員であり、5年間のCSRS適用期間があり且つ365日以上の業務停止期間を経て、1983年12月31日以降に再雇用された職員です。

ところで、メディケアはどうなる?

配偶者の仕事からの現金給付を受けていなくても、また自分のソーシャルセキュリティの記録では受給資格がない場合でも、配偶者の記録から65歳時にメディケアを受けることができます。

それでもまだ自分自身の仕事からのソーシャルセキュリティの給付を受けることはできるの?

以上に挙げたソーシャルセキュリティの「オフセット」は、配偶者と未亡人給付にのみ適用されるものです。

ほかの理由、法令であなたのソーシャルセキュリティ給付の受給額が減らされることはあります。

詳しくは Windfall Elimination Provision 棚ぼた防止規定  をご覧ください。

棚ぼた防止規定和訳(前編)はこちら

棚ぼた防止規定和訳(後編)はこちら

※ これから日本の年金を受け始めようという方で、日本・アメリカの両方の年金を1ペニーも減額されることなく、しかも非課税で受けたい方は、私まぁこまで(連絡先は右サイド)ご相談下さいませ。 これからあなたが受けとる日本の年金が「WEP減額対象の非該当」となる申請を、SSA(米国社会保障省)に対して行います。

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