本日4月1日(エイプリルフール)、日本では新しい元号が発表されましたね。
令和
古典「万葉集」の歌から2文字を引用したそうです。
初春(しょしゅん)の令月(れいげつ)にして、気淑(きよ)く風和(やわら)ぎ、梅は鏡前(きょうぜん)の粉を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香(こう)を薫(かお)らす
お役所の書類になにかと記入することがある方はご存知でしょうが、生年月日の欄で「大正・昭和・平成」を選ぶ際、最近ではこの漢字2文字よりも、T・S・H とアルファベット表記されていることが多くなりました。
新元号が「令和」となり、アルファベットも上3つとかぶらない「R」に収まりました。 あちこちの役所のフォームにアルファベット「R」を見る日は近いでしょう。
さて、今年のメインイベントは4月末の今上天皇の退位、そして5月1日に現皇太子様が令和天皇としてご即位なさいます。 そして、
10月1日からは、いよいよ消費税が10%に引き上げられます。
3%に始まり5%、8%と、これまで段階的に引き上げられてきた消費税率ですが、今回の改正で新たに2つの制度が導入されるため、これに向けての対応や準備が必要です。 その1つが、
軽減税率制度
です。
今のところ、この制度のことは世間(日本国内においても)あまり話題になっていないような気がします。 とっても重要なことなのに。
要は、全部が全部一律に消費税10%になるわけではないということです。
軽減税率制度は、スーパーやコンビニなど小売業のみに関係することのように解釈されている方もいるかもですが、実はあらゆる業種に影響してきます。 ただ単にお会計で消費税率を10%に変更すれば済むというものでもありません。
この軽減税率ですが、特定の品目に対しては消費税を軽減する(8%に据え置く)という制度です。 ちょっと下の早見表をご覧ください。
出典: 国税庁ホームページ
上の図解ですと、背景が薄いブルーのところの品目は消費税8%のまま据え置きになりますが、さらに背景を白でくりぬいたところは対象外(消費税は10%)になると。
スーパーで買う生鮮食料品・飲料やお弁当のテイクアウトは消費税8%据え置きですが、ケータリング、外食、酒類は新消費税率の10%になります。
この内訳、細かくみますとこうなります。
出典: 国税庁ホームページ
へえ~!?っと思ったのが、同じ新聞でも自宅に定期購読(配達)される新聞は8%すえおきなのに、駅売店やコンビニで買うと新税率の10%になること。 またお酒に関してはウィスキーボンボンなど酒類が入ったお菓子は8%ですが、料理に使うみりんはお酒なのでやはり10%となってしまいます。
そこでふと思ったのですが、アメリカ合衆国のほとんどの州で採用されているセールス・タックス。 これって生鮮食料品は非課税ですよね。 ですが、考えてみて下さい。
カリフォルニア州を例にしますと、市によって少しずつですがセールス・タックスの税率は違います。 つまり、我々がアメリカ国内で支払っているセールス・タックスは、実は地方自治体によって集められるものです。 連邦政府(フェデラル)には行かないの。
ということはですよ、セールス・タックスは連邦政府の社会保障制度(ソーシャル・セキュリティ)の財源にはなっていないということです。
一方、日本の消費税は国の社会保障制度、年金を支給するための国庫に蓄えられます。
2019年10月から消費税が10%へ – 老後のためです。よろこんで支払いましょう!
この辺がアメリカのセールス・タックスとの大きな違いです。 よく、「アメリカは食べ物には税金かからないよ」とおっしゃる人がいますが、日本の消費税が食べ物にも消費税がかけられるのは、ともかくも年金の大切な財源になるからです。
生きていくに最低限必要な生鮮食料品にも8%消費税がかかるのは、皆さんが将来「健康で文化的な最低限度の生活」を営むことを保障するものだ、と納得いただけるでしょうか?