サイトアイコン アメリカに住んでいるからもらえる日本の年金

結婚前に5年間、会社員でした。60~65歳の年金は支給されますか?

50代後半、日本にいたころ5年ほど会社員だった、現在はアメリカ在住の方からの質問に答えます。

Q:日本にいた頃、5年くらい会社に勤めていたことがあります。65歳より前にもらえる厚生年金があると聞いたのですが、私は受けられますか?

まぁこさん、こんにちは。 私は昭和43年(1968年)6月20日生まれで現在54歳、アメリカに在住です。 アメリカに住むようになってからも働いていましたが、出産を機に退職、子供が大学に進学した後は在宅で仕事をしています。 最近、日本の年金のことが気になって調べているのですが、以前日本で会社員だった人は、65歳になる前から年金を少しもらえると聞きました。 私は結婚する前に5年間ほど会社勤めをしており、厚生年金保険に加入していたと思います。 保険料は給料から天引きでした。 私も65歳になる前の年金(厚生年金?)をもらえるのでしょうか?
(カリフォルニア州在住・女性)

A:おたずねの「特別支給の」老齢厚生年金のほうは受給できません。

老齢年金の受給についてですが、こちらは原則、65歳からです。

昭和60年の法律改正により、厚生年金保険の受給開始年齢が60歳から65歳に引き上げられました。 では、その60歳に定年で退職した後65歳までの収入が空白になる5年間はどうなるのだ(!?)という方々の救済措置として、受給開始年齢を段階的に引き上げる「特別支給の老齢厚生年金」の制度ができました。

「特別支給の老齢厚生年金」を受け取るためには、以下の要件をすべて満たしている必要があります。

  1. 男性の場合、昭和36年4月1日以前に生まれたこと。
  2. 女性の場合、昭和41年4月1日以前に生まれたこと。
  3. 老齢基礎年金の受給資格期間(10年)があること。
  4. 厚生年金保険等に1年以上加入していたこと。
  5. 60歳以上であること。

相談者の場合、昭和43年(1968年)6月20日生まれとのことですので、2.の要件を満たしておらず、65歳になる前から「特別支給の老齢厚生年金」を受け取ることはできません。

どうしても60代前半で受け取りたい場合は、繰上げ受給という制度もあります。

これは、希望すれば60歳から65歳になるまでの間に年金を繰り上げて受け取ることができる制度です。

この繰上げ受給の注意点としては、繰上げ受給の請求をした時点(月単位)に応じて年金が減額されます。 令和4年4月以降は1カ月あたり0.4%(※)減額となり、減ってしまった年金額は生涯変わりません。 ※1962年4月2日以降に生まれた人が対象。それ以前生まれの人は0.5%

また、予期せぬ「もしも」のことが起こった場合、障害基礎年金や寡婦年金を受け取れなくなります。 繰上げ受給は一度開始すると取り消すことができません。 なので特別な事情が無い限り、薦めておりません。

これから日本の年金を受け始めようという方で、日本・アメリカの両方の年金を1ペニーも減額されることなく、しかも非課税で受けたい方は、私まぁこまで(連絡先は右サイド)ご相談下さいませ。 これからあなたが受けとる日本の年金が「WEP減額対象の非該当」となる申請を、SSA(米国社会保障省)に対して行います。

モバイルバージョンを終了
ツールバーへスキップ