ここ2,3年は動画ばかり見てるか、最近やっと導入に成功したキンドル (kindle Paperwhite) で日本語の本を読んでるか、どちらかだったのですが、昨夜めずらしく日本のテレビ番組を視聴しました。
そのバラエティ番組で、もとドリフターズの加藤茶さんとうんと若い奥様の近況をみることができたのですが、あの
45歳年の差
とさわがれたのは、まだ12年前だったのですね。 もっとずっと以前のように思ってました。
当時23歳だった奥様・綾香さんは34歳。 加藤茶さんは78歳だそうです。 綾香さんは結婚後、介護士1級、介護食の資格などさまざまな資格を取得され、一時は脳溢血で倒れたこともあるカトちゃんも現在はすこぶる元気な様子。 まったく違和感のない、とてもよい夫婦になられています。
そこで、「はて?カトちゃんの年金はどうなってるの?」と気になって調べてみました。
ドリフターズの場合、当時グループのオーナーがいたものの、芸能事務所といういわゆる会社として設立されていなかったので、加藤茶さんをはじめ、先月不慮の事故で無くなられた仲本工事さんもメンバー全員が会社員ではないのだそうです。 皆さん個人事業主ということになります。 かろうじて加入しているとしたら自身で国民年金保険料を支払っていたはずですが、その内情まではわかりません。
さて、この45歳年の差婚まではいかないまでも、うんと年下、
ひとまわり以上年の差がある夫婦の場合、加給年金はどうなるのでしょうか?
ちょうど、オレゴン州に在住の方で17歳年下の日本人女性と最近結婚された日本人男性のご相談がありましたので、今日はこの夫婦をモデルに回答したいと思います。
Q:私は現在68歳です。 国籍は日本のままです。 今年になって17歳年下の日本人女性と結婚しました。 この場合、加給年金はもらえるのでしょうか? (オレゴン州在住・男性)
A:残念ながら、加給年金は受給できません。
さて、この68歳・日本人男性の公的年金上のバックグラウンドをチェックしてみましょう。
この男性は、日本で会社員として働いていた期間(厚生年金保険の加入期間)と、アメリカでSSA税(ソーシャル・セキュリティ・タックス)を納めていた期間を通算しますと、35年となります。
配偶者を対象に支給される加給年金は、
- 厚生年金保険の被保険者期間が20年以上ある人が、
- 65歳到達時点において、その人に生計を維持されている
- 65歳未満の配偶者がいる時
に加算されます。
上の男性には被保険者期間が20年以上ありかつ65歳未満の配偶者がいますが、2つめの条件「65歳到達時点において~」が該当しません。 17歳年下の日本人女性と結婚されたのが今年(2022年)です。
因みに、「生計を維持されている」とは、以下のような場合になります。
- 配偶者が同居していること(別居していても、仕送りをしている、健康保険の扶養親族である等の事項があれば認められます)
- 配偶者の前年の収入が、850万円未満であること。または所得が655万5000円未満であること
加給年金は、今後も加算されないことになります。
しかし!
奥さまは日本人女性ということですので、配偶者の方に日本での職歴や国民年金保険料納付期間がある場合、逆に妻が65歳到達時に夫が健在であれば、振替加算の年金が支給される可能性があります。 この件(振替加算)についてはまた、別の機会に報告します。