サイトアイコン アメリカに住んでいるからもらえる日本の年金

日本の年金 つくづく罪深き仕事だな・・・ と

歳をとったせいか、このごろ昔のことを思い出すことが多くなりました。

昔と言えば25年前にアメリカ駐在が決まったとき、親と姉からは、

なにが悲しゅうて、あんな落ちこぼれの国に行かなきゃならんのだ!?

と言われたこと。

母は、「自分の生まれた国で食べていけないどうしよ~~~もない者が行くところが、アメリカ」と言い、

姉は当時自分の息子が受験生だった頃で、「日本の大学のどっこにも入れないようなバカ息子を持った親が、家の体裁を繕うために無理やり留学させるところ」と言いはなってたな・・・

その後の25年間、ことあるごとに

彼女らが言うことは本当だった・・・

と確認してまいりました。

話は長くなるが、年金記録の掘り起こしを始めて早いもので16年が過ぎました。

クライアントの中には、「月に10ドルでも有難い!」と感謝され、受給後も季節の折々に電話があったり機会があればはるばるカリフォルニア州までお越しになって再会もできる日本人の方々がいます。

病気で寝ていても、怪我で何もできなくても年金は入ってくる、

こうおっしゃる方が わずかですが 実際にいます。

一方で、「なんだ、高い手数料を払った上に貰える年金は月にたったの数100ドルか」と手続きが済んだトタンに捨てぜりふを残し、その後は音信不通の人もいます。

数から言うと、こちらの方が多数派です。

「月に10ドルの年金でも貰えたら御の字だから手続きをしたい」という方のためにUバンクの頭取に掛け合い、日本からの入金手数料を無料して頂いたのは、この仕事を始めた16年前の頃でした。 当時はどの銀行も、海外からの送金があった場合には$15~30の入金手数料 (remittance fee) をチャージしていました。

このUバンクさんの入金手数料無料という約束は、今でも継続して守って頂いてます。

お陰様で、月に受ける年金額がわずかでもお願いしたい!というお客様が増えました。

それでも当時、アメリカ国内において「日本の年金が受けられる」ことを知っている人は、ホントーに少なかった・・・

日本で2年でも働いたことがある人は、日本の年金を受けられます!

新聞やフリーペーパーに広告を出しても信じてくれる方は少なく、逆に「何やら年金のことで詐欺をはたらいている者がいる」と、非難中傷がそれはそれは大変なものでした。

それにもまして、サンフランシスコ領事館からは徹底した嫌がらせを受けました。

当時は領事館の窓口職員に日本での職歴がある人がおらず、つまり現地採用の領事館職員で日本の年金の有資格者がいなかったのです。

そこへもってきて、年金の有資格者がいそいそと在留証明を取りに来る訳ですから、それは疎ましかったことでしょう。 在留証明願いの様式に記入して提出しても、ことごとく門前払いの扱いを受けました。

2007年になって大学の先輩がサンフランシスコ総領事として就任され、この実情を直接お話する機会に恵まれ、ようやく窓口の対応が改善されました。

一方、(若い方には信じられないかもしれませんが)ほんの16年前、国際電話で数分も話すと料金はすぐ100ドルとベラボーに高かったのですよ。 そこへもってきて日本国内の社会保険事務所(現在の年金事務所)から国際電話をかけることは禁じられていましたので、こちらから問い合わせの電話もしてもその時に担当者が捕まらなければ、また時間を改めてかけ直すという始末。

国際電話でたらいまわしは当たり前の時代でした。

電話や郵便物ではラチがあかず、私は直接日本へ行って各地の社会保険事務所を巡って旅をしました。

この最初の数年間で、北は北海道小樽(おたる)から南は沖縄の浦添(うらぞえ)まで、日本の殆どの社会保険事務所を訪れました。 お陰で私の顔は全国の社会保険事務所で知られるようになりました。

日本全国行脚の旅+自費で出したアメリカの新聞・ラジオ・テレビの広告代で私のわずかな貯金数万ドルはスッカラカン。

こうやってやっとアメリカに居ながらでも、電話と郵便で仕事ができるようになったのです。

ところがそうなると、今度は私の仕事をマネする者たちが出てきました。

最初は「同業者が出てくるのは良い事」と思っておりました。が、このような業者に依頼をした日本人の場合、日本の年金はアメリカで課税され、またソーシャル・セキュリティが最大60%減らされます

このSSAの減額の説明については、棚ぼた防止防止規定 をご覧ください。

この規定を日本語で読まれたい方は:

「棚ぼた防止規定」を和訳してみた – I

「棚ぼた防止規定」を和訳してみた – II 

せっかく受けた日本の年金に課税されたり、はてはアメリカのソーシャル・セキュリティ(退職年金)が減額になってから、私の事務所へ電話してきて、

「助けて下さい!

日本の年金でソーシャル・セキュリティが半分になっちゃいました!!」

と救済を求める日本人が激増しました。

また、このときに既に70歳・80歳を超えている方でも、こういう業者にかかると過去の5年分しか支給されず、5年より前の年金は時効あつかいとなり支給されません。

課税対象となりソーシャル・セキュリティが減らされてしまった後では、この私でも救済はできません。

私のクライアントの中でも、「なんだ、月にたったの数100ドルか」と捨てセリフを残して音信不通になった方々というのは、その後に下手なことしたらしく

「まぁこさん、助けて下さい!」という電話をよこしてきます。

まったく、愚かな人間はどこまでもバカなことをするものです。

16年経った今では、多くの在米の日本人が日本から年金を受けられるんだということを知って頂けるようになりました。

が、それが当然の自分の権利であるかのように「月々受ける額がたったこれだけか・・・」と言われるようになるとは・・・ 人とはいかに欲深き生き物かとただ呆れるばかりです。

年金記録の掘り起こしなんて仕事にしていなければ、このような罪深い日本人に会うこともなかっただろうに・・・ とつくづく思うのです。 いや、

アメリカに住んでいなければ、「金・カネ!」と欲深い日本人に会うこともなかっただろうに。

とつい最近姉に電話したところ、

あ~ 今のニッポン、同じようなもんよっ!

と一蹴されました。

※ これから日本の年金を受け始めようという方で、日本・アメリカの両方の年金を1ペニーも減額されることなく、しかも非課税で受けたい方は、私まぁこまで(連絡先は右サイド)ご相談下さいませ。 これからあなたが受けとる日本の年金が「WEP減額対象の非該当」となる申請を、SSA(米国社会保障省)に対して行います。

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