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第3号本人の権利と離婚時の3号分割の違い – 1

アメリカに住んでいる方、とくに女性で過去に日本に在住していた頃に離婚歴があり、渡米してからはシングルの方、あるいは再婚している方の年金の資格期間で、私が特によ~く注意しなければならないのが、上のタイトルの「第3号」被保険者です。

以前、「厚生年金と国民年金の違いがそもそも分からない」で一度使用したグラフですが、この第3号被保険者の受給権を説明する上で大事なことなので、下に貼り付けておきます。

左から2番目の「サラリーマン・公務員の妻(現在は夫も該当する)」がこの第3号被保険者と呼ばれる立場の方々です。

グラフの高さで察しがつくとおり、受ける年金の額はサラリーマン本人や公務員本人(グラフの右の2つ)に比べて、3~4分の1程度の額になります。

ですが、この第3号被保険者(サラリーマン・公務員の妻)の年金は、配偶者ご本人の権利として認められている年金です。

ごく最近、日系の銀行でひらいた勉強会において、多くのご年配の女性がこの第3号被保険者の年金の権利と「配偶者加給金」のことを同じもの、あるいはグチャグチャに混ぜて混乱していました。

私はかなり驚きました。なので、ここで改めて書いておきますね。

第3号本人が受ける権利がある年金と、配偶者加給金全く別物(べつもの)です。

面倒でしたら、下のように単純に考えて下さい。

1)第3号被保険者の年金:第3号本人にもともと受給権が発生する年金

2)配偶者加給金:元サラリーマンや元公務員の方で、専業主婦または専業主夫を扶養している者に加算される加給年金

さて1)の第3号被保険者本人の年金の受給権には時効がありません。数10年前に(たとえ1か月でも)結婚しており、自分は専業主婦だったけれども夫はサラリーマン・公務員であった場合、この第3号としての権利を立証すれば、婚姻歴があることを証明することができれば、その期間の年金は65歳になってから受けることができます。

私がこの14年間、シングルの女性あるいはアメリカで(日本人または他国籍の男性)と再婚している方と最初に面談する時、よ~く説明しているはずなんですが・・・

年金の記録調査だけで数か月もかかって、ようやく年金の額が決定して、さてこれから年金を本人の銀行口座へ、という時になってから・・・「実は、日本にいた頃ずっと前に結婚していたことがあって・・・」 と初めて明かしてくれたクライアントさんがいました。

え~~~!?

この第3号被保険者ご本人の年金と、平成20年5月1日に発効された「3号分割制度」は、またまた別のものですので、ついでに説明しましょう。

3号分割制度(平成20年:2008年5月1日以後に離婚等をした場合のみ)国民年金の第3号被保険者であったものが上の期日より後に離婚等(つまり、事実婚の離別も含む)をした場合、相手方の厚生年金の記録のうち、第2号被保険者の分の年金を分割することができます。

上のグラフで見ますと、右の2つの全体部分を夫婦のとりきめで2分割、あるいは夫〇%、妻〇%と取り決めることができます。

これについては明日、詳しく同タイトル – 2でお話しますね。

※ これから日本の年金を受け始めようという方で、日本・アメリカの両方の年金を1ペニーも減額されることなく、しかも非課税で受けたい方は、私まぁこまで(連絡先は右サイド)ご相談下さいませ。 これからあなたが受けとる日本の年金が「WEP減額対象の非該当」となる申請を、SSA(米国社会保障省)に対して行います。

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