サイトアイコン アメリカに住んでいるからもらえる日本の年金

アメリカで日本の年金を受けている方が亡くなったときは、

タイトルを見ますと縁起でもない話ですね。 ですが個人的には昨年暮れに母を亡くしましたし、今年になって10数年来のクライアントが続けて2人亡くなりました。 ここらで、受給権者が亡くなったときにどうやって日本の年金を止めるのか(?)お話しておいた方が良いと思います。

受給者が亡くなった後、日本の年金はどうやって止めるのか(支給停止)? 良いのでしょうか?

亡くなった本人が日本から年金を受けていたことに遺族が気付いてくれれば良いのですが、その事実をしなないまま相続人が故人の銀行口座を維持していとしますと、日本からは依然として隔月に年金が送金されてきます。 それがずっと後になって、受給権者の死亡後も年金を長く受給していたことが日本年金機構で発覚し、あるひ突然遺族に徴収金(ペナルティ)が来る、といった事態も考えられます。

このような災難を避けるためにも、生前からご自身で準備しておかれたらと思います。

「準備ったって、何を?」と思われるでしょうが、遺族の方が必要とするのは下のような様式と添付書類になります。

1. 受給者が亡くなったらまず何が必要なの?

年金を受けている方が亡くなると、当然その年金の受給権はなくなります。 「年金受給権者死亡届(報告書)」の提出が必要です。 これはインターネットでダウンロードできますね。

さて、年金を受けている方が亡くなったときにまだ受け取っていない年金の部分や、亡くなった日より後に振込みされた年金のうち、亡くなった月分までの年金については、未支給年金としてその方と生計を同じくしていた遺族が受け取ることができます。 これは遺族年金とはまた別のものとなります。 未支給年金の請求書※3は、下のリストを参照下さい。

さらに、亡くなられた方に生計を同一して維持されていた人(つまり同居していた方)には遺族年金を受け取ることが出来ますので、この辺は下の記事を読まれて下さい。

日本の遺族年金 Q&A

遺族年金のこと – アメリカ在住者にも支給されます、あたり前だけど・・・

事実婚、内縁の妻・夫のことが心配? – 遺族年金

 

日本年金機構では、「個人番号(マイナンバー)を収録されている方は、上の年金受給権者死亡届(報告書)の提出は不要」と説明しています。

でもアメリカ在住でマイナンバーを持っている方は皆無ですね? 私もマイナンバーは持っていません。 あれって日本に住民票をしばらく置いて、写真撮ったりその通知をまったりと手間も時間もかかります。

アメリカに在住している人は漏れなく、「年金受給権者死亡届(報告書)を提出することになります。

2. 未支給年金を受け取れる遺族

年金を受けていた方が亡くなった当時、その方と生計を同じくしていた
(1)配偶者 (2)子 (3)父母 (4)孫 (5)祖父母 (6)兄弟姉妹 (7)その他(1)~(6)以外の3親等内の親族(PDF 591KB) の順となります。 未支給年金を受け取れる順位もこのとおりです。

3. 提出方法

提出先は、年金事務所または街角の年金相談センターです。
添付書類は次のとおりです。 日本年金機構のオフィシャルサイトに挙げられている書類は日本在住の方を対象にしており、随分と違いますので、この辺の書類はオフィシャルサイトよりも、下のリストに従って揃えて下さい。

必要な届出 添付書類 様式及び記入例
死亡の届出
  • 年金証書または年金手帳
  • 死亡証明 Certificate of Death
年金受給権者死亡届(報告書)(複写帳票)※3
未支給年金請求
の届出
  • 年金証書または年金手帳
  • 受給者本人と請求する方の身分関係が確認できる書類(日本の戸籍謄本にその記載がある場合はそれを使用)
  • 亡くなった方と請求する方が生計を同じくしていたことがわかる書類(直近の年のタックス・リターン)
  • 受け取りを希望する金融機関の銀行口座証明 ※1
  • 亡くなった方と請求する方が別世帯の場合は「生計維持・同一についての別紙の様式」 ※2

※1 銀行口座証明は、チェック(小切手)やデポジットスリップ(入金票)を1枚添付することで手続きができるようになりました。 ただしこの小切手や入金票には受取人の氏名が印刷されたものに限ります。

「未支給【年金・保険給付】請求書」(複写帳票)※3

※2 亡くなった方と請求する方が同一世帯でなかった場合は、「生計同一についての別紙の様式」の添付が必要です。詳しくは、ねんきんダイヤルにお問い合わせください。

※3 様式は2部複写になっています。

以上、生前に準備しておきたい方は、上の書類を予め用意しておいて下さい。 とくに、遺族で日本語が読めない人のために、様式や戸籍の証明等は揃えておくことを薦めます。 (さすがに、死亡証明だけは準備できませんが)

なお、各地方自治体が発行する戸籍の証明(謄本等)には法的有効期限はありません。 ですが、日本年金機構では「できるだけ発効日から6カ月以内のもの」という指定がありますので、毎年1度は更新しておくという手もあります。

4. 遺族に注意していただきたいこと

※ これから日本の年金を受け始めようという方で、日本・アメリカの両方の年金を1ペニーも減額されることなく、しかも非課税で受けたい方は、私まぁこまで(連絡先は右サイド)ご相談下さいませ。 これからあなたが受けとる日本の年金が「WEP減額対象の非該当」となる申請を、SSA(米国社会保障省)に対して行います。
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