脱退手当金を受けていないにも関わらず「受けたことにされた」という確信がある場合には、日本年金機構に対し、そのデータの調査と訂正、データベース上の情報の復旧を請求することができます。
過去にお客様の中で、年金記録の照会(調査)をかけたところ、回答票で「この方は脱退手当金を受けています」と返ってきた例がありました。
回答票の調査の経緯を読んでみてすぐ「おかしいな・・・」と気が付きました。「脱退手当金を受けた」として処理されている日付けが、この方が渡米した年月日よりもずっと後なのです(!!)
本人はとっくにアメリカに来てて、その後に一度も帰国していないのに「脱退手当金受けてます」って変でしょう?
その脱退手当金を支払ったとされる会社の所在地は東京ですが、東京都内にもその近郊にも、この方の親族は住んでいないのです。
原則本人以外は受け取れない脱退手当金ですが、万一代理で誰かが受け取ったにしても、受け取る可能性がある親族が誰もいない・・・
当時、年金の記録の再調査は総務省の年金記録確認第三者委員会*に提出するようになっていました。そこで、このお客様からの聞き取りを再度確認した上で、年金記録確認関東地方第三者委員会(東京事務室)に再調査依頼をしてみました。
4カ月ほどの調査を経て、やっとこの方が脱退手当金を受けていない事実を突き止めました。その後、第三者委員会の報告書とともに日本年金機構に対し記録の訂正を請求することができました。
このお客様は現在老齢基礎年金と厚生年金を受けています。
さて、上の第三者委員会は既になくなっておりますが、脱退手当金の記録に疑問・不服がある方は下の様式を使って再調査と記録の訂正請求を申し立てることができます。
この様式の質問に回答した上で、最寄りの年金事務所のお客様相談室へ提出しますと、申し立ては厚生労働省経由で総務省へ移管されます。
* 総務省の第三者委員会への申し立ては平成27年2月末で終了しています。
※ これから日本の年金を受け始めようという方で、日本・アメリカの両方の年金を1ペニーも減額されることなく、しかも非課税で受けたい方は、私まぁこまで(連絡先は右サイド)ご相談下さいませ。 これからあなたが受けとる日本の年金が「WEP減額対象の非該当」となる申請を、SSA(米国社会保障省)に対して行います。