持ち主が分からないという年金の記録は2200万件ですが、

ちょっと前から有料の電話相談およびスカイプでテレビ相談を始めましたが、この反響が大きくて正直驚いてます。有りがたいことです。

以前なら東海岸在住あるいはヨーロッパにお住まいの方にはサンフランシスコまで飛んできて頂いてましたが、今やインターネットでご対面。お支払いはクレジット・カード。一度も日本へ行くこともなく年金の手続き一切がネットワークで可能になりました。便利な世の中になりましたね。

さて以前、持ち主の分からない年金の記録がなんと2200万件もあるという話の途中でした。

この持ち主の分からない記録とは、かっての社会保険庁が年金の記録を紙の台帳からデータベースに移行させる際に、その入力が面倒くさくて捨ててしまった(!)あの台帳のことを言っているわけではありません。

大急ぎでマイクロフィルムに収め、データ入力まで至っていない記録のことでもありません。

いちおうデータベースに入ってはいるものの、そもそも誰の記録なのかはっきりしない記録のことです。

一体どういう背景で持ち主がわからないなんてことになるのか。皆さんの年金記録が「まさか?」この2200万件のうちに入っていやしないか。ちょっとチェックしてみて下さい。

第一に:日本によくある姓の方

鈴木、佐藤、田中などなど。この苗字にこれまたよくある名前で鈴木一郎さん。同姓同名がありそうな名前の場合、データが実際にその人のものか確認されていないことがあります。

 

第二に:男性・女性のどちらにも有る名前

現皇太子浩宮(ひろのみや)のご生誕(昭和35年)のあと数年間は、浩、裕、宏がつく名前が流行ったと聞いています。皆さんの周りにも必ず1人はひろみさんがいるはず。

紙の台帳からデータベースへ移行する際に性別を間違えて入力されたとすると、その後の検索は難しくなります。年金事務所でも、ちょっと気が利く担当者ならば男性・女性どちらからも検索してくれますが、窓口によってはこちらから申し出ない限り照合してくれないことも多いのです。

第三に:転職した回数が多い方

2つ以上の会社で働いた方に限ることですが、転職するたびに次の会社で年金手帳を提出していましたか? 厚生年金保険法の施行規則(ルール)に次のようなクダリがあります。

「かって被保険者(年金制度に加入していた者)であったことがある者が当然被保険者の資格を取得したときは、直ちにその年金手帳を事業主に提出しなければならない」(厚生年金保険法施行規則第3条(年金手帳の提出等)

転職したら年金手帳を次の会社にもって行きなさいよ、ということなんですが、実際そうしていた人が一体いたでしょうか? いたとしてもかなり奇特です。辞めたほうの会社も退職する者にそんなことを教えてくれていなかったし、次の会社でも手帳の提出を義務付けいる所はさらにめずらしい状況でした。

かっての社会保険庁は、事業主や国民に対して年金年金手帳のことを理解してもらう努力を怠っていました。

第四に:基礎年金番号を付けてもらっていない

基礎年金番号が付けられるようになったのは、平成9年(1997年)とごく最近です。この年より前に渡米された方、あるいはそもそも「基礎年金番号って何?」と思われている方は、この基礎年金番号が付けられていないでしょう。ということは、アメリカに住んでいる方の多くはこれに該当します。

ですがこの未確認の記録だからと言って年金が受けられなくなるのかという心配にはおよびません。日本年金機構に「それ、私です!」と申し出れば解決できます。