日本語がうまく話せない家族(妻・夫・子)のための遺族年金

年金の仕事を始めて16年。 年々増えてきているのが、

私の夫(妻)も子供も日本語が話せません。私が死亡した後のことを考えて日本から受けている年金のことをきちんとしておきたいのですが・・・

という依頼です。

クライアントの中には、ご自身の死後に煩わしい手続きを残したくないという意思もあって、それまで受けていた年金の支給停止を希望する方もいます。

一方、遺族年金を受けられる可能性がある家族(配偶者やドメスティックパートナー、子※)がいる場合、遺族年金の手続きを私に依頼される方も多くいらっしゃいます。

どちらも大丈夫、おまかせ下さい。

ただ、相続人になる家族が日本語を話せないとなりますと、ここはやはり受給者ご自身が生前に私と契約を交わしておくこと(生前契約)を推奨します。

生前契約を取り交わすこと自体はいたってシンプルです。 依頼人に指名された相続人(配偶者やドメスティックパートナーまたは子)と代理人(まぁこ)との契約になりますので、依頼内容を明確に記載した上で双方の連絡先(電話番号・現住所・メールアドレス)を列記し、2枚まったく同じものに双方が署名して取り交わします。

委任状は、依頼人から相続人(通常は家族の1人)への委任となります。

現在受けている日本年金機構からの年金は、受給者本人が死亡後に速やかに停止、または遺族年金のお手続きをしないでほっておきますと、後年になって発覚した際に年金の過払い分を払い戻す手続きが面倒なことになります。

また、日本年金機構への死亡の報告が遅れた期間があまりに長い場合には、その遺族のほうに罰則(罰金または懲役)が発生します。 充分に注意が必要です。

現在の年金の受給者に「何かあった時のために」事前にまぁこと契約を取り交わして下さい。

私の既存のクライアントですと、指定相続人と私との契約書の取り交わしは無料です。 その後、相続人が支給停止を希望したり遺族年金を請求する場合に初めてお手続き手数料が発生します。

まだクライアントでない方は、先にお電話またはスカイプにてご相談(90分~2時間程度)を頂きまして、それから依頼人の指名した相続人との契約書を作成することになります。 ご依頼については右サイドの連絡先をご参照下さい。

新規のクライアントにつきましては、ご相談(電話・スカイプ)もその後のお手続きも有料です。

さて、死亡時の年金の支給停止の手続きを実際に依頼する後見人については、とくに親族でなくても指名することが可能です。

一方遺族年金の場合は、配偶者や子であっても受給要件があります。 また、遺族年金の受給権にも時効(死亡日より5年)があります。

さて、遺族年金には 遺族基礎年金 と 遺族厚生年金 があります

遺族基礎年金

国民年金のみに加入していた受給者が死亡した場合に遺族が受けられる年金は、遺族基礎年金です。

が、これは「子どもがいる配偶者(男女問わず)」と「子ども※」に限られています。 この※印の「子」には条件があります。

※子とは、次の者に限る。

  • 18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子
  • 20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の子

現在アメリカ(あるいは日本国内に)在住して日本の老齢年金を受けている方で、この「子」の支給要件に該当する子どもがいる受給者は少ないと思います。

受給権が発生するとすれば、遺族厚生年金のほうです。

遺族厚生年金を受給できる遺族の条件は、亡くなった人によって「生計を維持されていた」以下の遺族です。 既に別居していたり独立した子供は入らないのでご注意下さい。 優先順位は番号のとおり。

  1. 配偶者または子ども(遺族基礎年金の子※の判断と同じ)
  2. 父母
  3. 孫(子※と受給条件は同じ)
  4. 祖父母

アメリカ在住者の場合、1以外の遺族が同居して生計を同一にしていることはめずらしいと思われます。

従いまして1.配偶者またはドメスティック・パートナーで生計を供にしていた方が、遺族厚生年金の候補者になるでしょう。 もちろん、生計を供にしていたことを証明する書類が必要となります。

遺族基礎年金と違う点は、遺族厚生年金は子供がない夫・妻・ドメスティックパートナーも受けられることです。

また、死亡した方が60歳未満で当時はまだ年金を受けていなかった者であっても、死亡時に年金の受給権があった場合(例:老齢厚生年金の受給資格期間が10年以上有る)ですと、その遺族は遺族年金を受けられます※2。

※2 配偶者が30歳未満の妻では受給期間は5年間まで。 また、55歳未満の夫にはそもそも受給権は無い。