【安心】遺族年金を受けてもソーシャル・セキュリティは減額されません

先週と先々週2度にわけて、日本語が話せない配偶者や子供のための遺族年金の話をしました。

日本語がうまく話せない家族(妻・夫・子)のための遺族年金

遺族年金 – 外国人妻(夫)も受けられますか?

が、皆さん1つ心配なことがありますね? 残された妻や夫、ドメスティック・パートナーも遺族年金が受けられるというのは朗報だけど、その遺族年金を受けたために、配偶者が現在SSA(米国社会保障省)から受けているソーシャル・セキュリティ(Retirement Benefits)が減額されるんじゃなかろうか?と・・・

この年金ブログのあちこちで、「日本の年金でソーシャル・セキュリティが減らされる」とウルサイくらい書いてますから、読んで下さっている方は当然ご心配になるところです。

ご安心下さい。

遺族年金を受けても、ソーシャル・セキュリティは減額されません

このことは、棚ぼた防止規定(Windfall Elimination Provision) の条文 “Some Exceptions” 最後の行に小さ~く書かれています。

 

この国って、法文、条文から一般商品のトリセツ(取り扱い説明書)まで、一番大事なことはいつも最後に(読みづらいくらい)小さく書いてあるのよね・・・

The Windfall Elimination Provision doesn’t apply to survivors benefits. (和訳:棚ぼた防止規定は、遺族年金には適用されません)

出典:棚ぼた防止規定 Windfall Elimination Provision – Publication No. 05-10045

 

この条文には、続きがあって、

We may reduce spouses, widows, or widowers benefits because of another law.  For more information, read Government Pension Offset(Publication No. 05-10007).  (和訳:未亡人(妻・夫)への遺族年金が別の法令によって減額されることがあります。 詳しくは連邦政府年金オフセット - 文書番号 05-10007 を読んでください。

出典:棚ぼた防止規定 Windfall Elimination Provision – Publication No. 05-10045

法令には何でも「例外の例外」が付いてまわりますね。 「減額されることがある」と。

ですが、日本年金機構から支給される遺族年金をソーシャル・セキュリティ・オフィスできちんと「これは、survivors benefits(遺族年金)」だと認めてもらえば、現在既に受けているソーシャル・セキュリティが減額されることはありません。

その他ほか遺族年金を受ける上で気になるところがあるとすれば、以下の2つでしょう。

遺族厚生年金と老齢年金

遺族(夫・妻・ドメスティック・パートナー)ご自身が既に日本の老齢年金(老齢基礎年金、老齢厚生年金)を受け取っている、もしくは受ける資格がある場合にはどうなのか?

遺族厚生年金と老齢年金の両方を受けられる?

これはですね~ 原則、年金額が多いほうを選択することとなります。

遺族年金に税金はかかる?

日本ではどうかと言いますと、遺族年金は支給額に関わらず全額課税対象外となります。 所得税・住民税とも非課税です。

アメリカ国内で日本の遺族年金を受けている場合には税金はどうなるのか?

ご自分あるいは知人を通じて遺族年金の手続きをされた場合には、当然、全額課税対象となります。 下の記事

【どっち?】送金通知書と振り込み通知書

を読まれまして、IRS form 1040 ですと、line 4a および 4b (2018年の改訂版)に受給額全額を申告して下さい。

まぁこを代理人として遺族年金のお手続きをした場合には、日米両国で非課税処理を当然しておりますので、課税対象【外】となります。

残された遺族が受ける年金を全額非課税にしたい(非課税処理)方は、元気なうちにまぁこと生前契約を交わされることを推奨します。 生前契約は無料です。 相続人が実際に遺族年金のお手続きを委任される場合に初めて手数料が発生します。(連絡先は右サイドメニュー)

※ これから日本の年金を受け始めようという方で、日本・アメリカの両方の年金を1ペニーも減額されることなく、しかも非課税で受けたい方は、私まぁこまで(連絡先は右サイド)ご相談下さいませ。 これからあなたが受けとる日本の年金が「WEP減額対象の非該当」となる申請を、SSA(米国社会保障省)に対して行います。