【実例】 夫婦ともにソーシャル・セキュリティが半額になります – ケース4

日本の年金を請求する一連の手続きを通常、裁定請求とよびます。 この裁定請求に必要な書類を裁定請求書類と言いますが、この裁定請求書類のすべて(通常12~20種)が整って、いざ日本年金機構へフェデックスするというその日に、

キャンセル・・・

という事態が発生したことを、今年アップしました。

開業19年目の惨事(2022年5月17日)

このご夫婦のうちどちらか1人または両方が気が変わって、70歳・75歳になられてから日本の年金を請求された場合、お二人がそれまでに受けているソーシャル・セキュリティの受給額や、将来受けるであろうソーシャル・セキュリティの額が

きっちり50%減額されます。

どういうことなのか?

私の仕事のメインがソーシャル・セキュリティの減額回避であり、在米の日本人でこれから日本の年金を受けようかという方にとって最大の関心ごとだと思いますので、減額されるケースの4番目として解説します。

この夫婦のソーシャル・セキュリティの減額回避手続きは、今年の4月、米国社会保障省(SSA:Social Security Administuration) に正式な文書を提出して減額回避の手続きを済ませています。 この際、SSAのデータベース上の夫婦のアカウント(Joint で税申告)では、「アメリカ国外からなんらかの Pensions or Annuities が支給される可能性がある外国籍の者」というフラグを「非該当」(blank)にしていただいてます。 しかし、

この「非該当」フラグはずーっと有効というわけではありません。

フラグが「非該当」となった日より183日(6ヶ月間)以内に日本年金機構側でこの方の老齢年金の裁定請求手続きが完了しない場合、フラグは再度「該当」※に戻ります。

※1 租税条約の届出等3つの書類を提出する・しないに関わらず、「該当」フラグに戻る。

仮に183日以内に裁定請求手続きを完了させたとしても、私まぁこが代理人でない限り、やはり「該当」フラグに戻ります。

「該当」フラグになったら、このあと何が起こるのか?

IRS とSSAで共有しているデータベース上で、この夫婦のジョイントアカウントには、「アメリカ国外からなんらかの Pensions or Annuities が支給される可能性がある外国籍の者」のフラグ(チェックボックス)が「該当」になっていますから、この方のアメリカ国内の銀行に日本銀行(日本年金機構が送金に使用する銀行)からいくらかのお金が入った場合、その銀行はただちにIRSに報告する義務が発生します。

この銀行の報告義務は、送金額(入金額)に関係しません。また、アメリカ国内の銀行にも限りません。

アメリカ国外にある、たとえば日本の銀行であっても、社会保障番号(SSN)を保有している者の口座がある場合には、同様にIRSへの報告義務が発生します。

IRS と SSA はデータベースを共有していますから、この方が既にソーシャル・セキュリティの退職年金(Retirement Benefits) を受けている場合、あるいは近い将来受けとる場合、その受給額はただちに減額対象となります。

いくらくらい減額されるの?

棚ぼた防止規定 (Windfall Elemination Provision) 

WEP 2頁目の右側いちばん下にある表がコレ👇ですが、

この夫婦の場合、Years of substantial earnings (ソーシャル・セキュリティ税を納めた年数)はどちらも22年前後ですので、減額率は50%となります。

※2 上の表の “Percentage” と書いてあるのは受給率です。減額率ではありませんのでご注意下さい。

※3これから日本の年金を受け始めようという方で、日本・アメリカの両方の年金を1ペニーも減額されることなく、しかも非課税で受けたい方は、私まぁこまで(連絡先は右サイド)ご相談下さいませ。 これからあなたが受けとる日本の年金が「WEP減額対象の非該当」となる申請を、SSA(米国社会保障省)に対して行います。