私が加入している医療保険の団体から、
「骨密度を測定してみませんか?」
という案内が来たのが2カ月前のことです。
「骨密度?」と聞いて、そういえば長らく測定していなかったな。たしか、45歳の時に1回検査したわ・・・と思いつつ、こういう検査が大好きな私はすぐに予約をとりました。というのも、日々タニタの体組成計で体脂肪・筋肉量・骨量などなど、毎日計って自分の身体内部の調子はだいたい把握してからです。骨のほうもさぞかし健康なことだろう、と妙な自信がありました。
で、先月DXA検査*1に行ってきました。アメリカでは骨密度をはかる検査はこのDXA検査が主流です。微量のX線で身体のコア部分をスキャンするのです。X線といっても、私たちが日常外出すればいやでも外気中に受けているX線と同等なくらい微量なX線なので、心配はご無用です。
で結果、T-score (大腿骨あたり)の骨密度が -3.5 でした。-2.5 を下回ると骨粗しょう症なので、私は
立派な骨粗しょう症
と診断されてしまいました。ギョ!
そう診断されたからには、この骨の密度を上げる方法を徹底的に調べて解決させるのが私というものです。
まず、骨の組成の仕方とどうして密度が減少するのかについて調べてみました。
左の図をご覧ください。私たちの骨は一度できたらずっとキープできるものではなく、古い骨は破骨細胞が吸収してそのカルシウムを血中に溶かしています。
若くて骨の新陳代謝がうまく行っている人は、骨芽細胞という骨を作ってくれる細胞が、接種したカルシウムと日光によって生成されたビタミンDを利用して、新しい骨を形成してくれます。
でも・・・ 若くない人、とくに閉経をすぎた女性の場合、破骨細胞で古い骨は破壊されてカルシウムがどんどん血中に溶けていくけれども、骨芽細胞がコラーゲンをつくる作用は不活発になっていきます。
では私はどうすれば良いのか?と主治医に聞くより前に、医者の方から「すぐに内分泌医(Endocrinologist)のオフィスへ行くように」と薦められました。私の場合、転んだらいつ骨折をしてもおかしくない状態(スコア)だったようです。
しかし今の医薬品ってすごく進歩しているんですね。上の図の「骨形成」を促進するお薬(注射)を月に1回1年間続けて計12回投与した後、次に「破骨細胞の作用を抑える薬(骨吸収抑制剤)」のを点滴を年に1回2年間行います。この拮抗剤を使用することで、古い骨のカルシウムが血中に流れ出るのを阻止します。 内分泌科のお医者様の薦めもあり、私はこれを実行することになりました。
前者の骨を形成する促進剤は Evenity®という薬ですが、日本の厚生労働省でもすでに認可されており国民健康保険・各種社会保険が適用されます。
しかし、誰にでも投与できるものではないので、興味のある方は Evenity®が自分の身体に合っているかどうか、このリンクの公式サイトで確認してください。それより先に検査ですけどね。
骨密度の年齢による推移
さてそもそも、私はなんで(?)いつごろから(?)骨粗しょう症になっていたのか興味があって調べてみました。
出典:藤田拓男:臨床婦人科産科 43(7),677(1989)より改変
山本逸雄:Osteoporosis Japan 7(1),10(1999)より改変
以前に計測したのは20年前(45歳時)ですから、上のグラフではちょうど骨量減少が始まる頃だということがわかります。
45歳で骨密度が正常値だったことで過信していました。しかし、この20年間も毎日カルシウム+ビタミンD3の錠剤を一日2回(1200 mg) サプリで飲んでいたのにな・・・
これも医者に言ったら、「そのサプリメントを飲んでいなかったら、もっとひどいことになっていた」そうです。
さて、ここまで読んで、皆さんは思い出すことがありませんか? ご近所さんや親族の中で、「転んでお尻の骨を折って、そのまま寝たきりになった」
はい、それ大腿骨近位部骨折(大腿骨骨折と縮めて呼称される)というやつです。正確に言うと、「骨の密度が減少して大腿骨がもろくなっており、いつの間にか骨折しているので結果、転んだ」ということです。
恐ろしいことに、大腿骨骨折をした方の2~3割が1年以内に死亡。5年以内の死亡率は51% だということ。(厚生労働省調べ2025年)
骨粗しょう症は、高齢者だけに起こる症状ではありません。30代40代でまだ閉経前の女性でも、ダイエットをしたことが有る人やもともと体重が軽い人、出産経験がある人ですと30代からでも骨粗しょう症を発症します。
骨密度検査、どなたでも一度は検査してみることを推奨します。
*1 骨密度検査にはDXA法(デキサ法)MD法(エムディー法)QUS法(超音波法)の3つの方法があります。足の裏から超音波を流す方法よりも、骨盤あたりの骨を直接検査する方法のDXA検査を薦めます。閉経後の女性や、より正確な数値を知りたい方であれば、DXA検査が最適です。

出典:藤田拓男:臨床婦人科産科 43(7),677(1989)より改変
