日本に永住帰国 住まいはどうする? その選択1

年金の仕事を始めたのが今から16年前。 当初一番若いクライアントさんでも60歳、上は90歳を超えていましたので、現在80代・90代、中には100歳超える方もいます。

その3分の1くらいのクライアントさんが日本に永住帰国されました。

また現在アメリカに在住されている方々でも、「まぁこさん、日本によく出張されてますよね、

老後に住むとこ、どこか良い所をご存知ないですか?

これ、この数年よく話にでてきます。

いろいろとお話を伺って意外だったのは、日本に永住帰国を決める方のほとんどが、

郷里の実家には住まない

ということです。

両親を始め親族もだれも実家には住んでいない。 掃除すれば住めそうな家でも、そもそも郷里には住みたくないので売れるものなら実家は売却したい、という方々ばかり。

また、実家も稼業も兄弟姉妹が継いでおり自分の帰る場所は無い、という方も多いですね。 言われてみれば、私もそうです。 実家も稼業も姉夫婦が相続しています。 久しぶりに帰っても私の居場所はありません。

さて、もう6年も前になりますが、あるシニア向け分譲マンション(+総合施設)の情報を偶然知りまして、あんまりにも良い所なので私自身が気に入ってしまい、数人の年金のクライアントさんにパンフレットを差し上げたことがありました※。

そのうちのお1人が現在このマンションに住んでいます。 もう6年も経つのだな~

もちろん、この方は日本の老齢年金とアメリカのソーシャル・セキュリティを両方満額で受けています。 なので、永住帰国後の生活費やこのマンションの維持費を含め、金銭的には何の心配もありません。

と言いますのもこちらは基本、分譲マンションですのでユニットに住む権利を買うことになります。 老人ホームではないので介護がありません。 アメリカのコンドミニアムに近い間取りでステューディオ、1ベッド、2ベッドルームがありキッチン・バス・トイレは個別になって広くなっています。 和室があるユニットもあります。

総合施設と呼ぶにはふさわしく、ドクター・オフィス、美容院、理容院、カルチャーセンター、レストラン、外にはゴルフ場や畑があり、住民は自由に使えるようになっています。

とくに食事をする施設は充実しており、レストランが和・洋・中とあってそのレストラン内で食事をしても良いし、フードコートのような中央のテーブルにサービスしてもらって他のお友達の住人と一緒に頂く、ということもできます。 「今日は一人で食べたい」という時は、食事を部屋に届けてもらうこともできます。

私がこのシニア向けマンションを薦めた1番の理由は、千葉県内にあり成田空港からそう遠くないからでした。 アメリカから子供や孫が見舞いにくるときに便利です。 ご自分もまたアメリカに行ってみたくなったらすぐ出かけることも可能です。 建物の高層階からは海が見えるという立地条件で、お魚が美味しいのも魅力です。

このマンションに入られたクライアントさんは時おりハガキをくださいますが、独身でも少しもさみしくなく楽しそうです。 最初は畑仕事も面白かったようで写真が送られてきました。 今はというと、畑は飽きてしまってヨガ教室に通っているようです。

そういう便りを頂いてから、つい先月のこと。 明石家さんまさんのバラエティ番組「ホンマでっか!?TV」で、まさにこのシニア向けマンションのことが紹介されていました。 たっぷり45分間まるまる、この施設内のツアーでした。

今でも1,2軒空きがあるようです。 が、6年前に私がクライアントに差し上げたパンフレットの値段よりぐっとお高くなってました。 やっぱりね、人気があるんだ。

空きが出たということは、それまでの住人がどこか介護の有る施設に移ってこのマンションを売却したということでしょうね。

そうです。 なぜここまで長々とシニア向け分譲マンションの話をしたかと言いますと、このマンションは介護付きでないことを改めて、ハタ(?)感じたからです。 お医者様・看護師は常時、施設内にいるのですけどね。

日本に永住帰国を決める方が住まいを決める時、まず介護の有る無しで考えますね?

自分は現在元気で生活のどこにも支障がなく、生涯自分の脚で歩く自信がある!という方は、上のような分譲マンションで生涯引っ越すこともなく終の棲家と考えられます。

が、今は良くても、将来身体が思うように動かなくなってから再度住まいを替えるというのは億劫と感じる方もいるでしょう。 持病は特になくても足腰が弱ってきてから新たに住まい探しとか引っ越しとか、考えられない状態になっているかもしれません。

少しでも心配がある方なら、介護付きの住宅を考えられることでしょう。 でも1口に介護付きと言っても現代の日本では、介護付き高齢者向けの住宅にはいろんな種類があるのです。 昔は老人ホームしか考えが及ばなかったのが、あまりに多様化してどれにしようか迷います。

ということで次回 日本に永住帰国 住まいはどうする? その選択2

からはこの、多様化する介護付き高齢者向け住宅の話にしようと思います。

※アメリカにもこのシニア向け分譲住宅はいろいろありまして、マンションに限らず一戸建てとコンドミニアムの棟などいくつもの建物が集合して1つの大きなコミュニティになっているところが多くあります。 Continuing Care Retirement Community (CCRCーシー・シー・アール・シー)と呼ぶのだそうです。

※ これから日本の年金を受け始めようという方で、日本・アメリカの両方の年金を1ペニーも減額されることなく、しかも非課税で受けたい方は、私まぁこまで(連絡先は右サイド)ご相談下さいませ。 これからあなたが受けとる日本の年金が「WEP減額対象の非該当」となる申請を、SSA(米国社会保障省)に対して行います。