日本に永住帰国 住まいはどうする? その選択2

先日はシニア向け分譲マンションで介護がないですよ、という話をしました。

日本に永住帰国 住まいはどうする? その選択1

「介護が無い」と言ったものの、完全に介護のサービスから遮断されているという意味ではありません。 施設内にドクターも看護師さんも待機しています。 具合が悪いとなるとすぐにお医者様を呼べるよう、各ユニットにはドクターコールのボタンが設置されています。

また、マンションの棟内の住人の誰かが「丸1日食事をしていない」となると、セキュリティ・センターで分かるようになっています(安否確認機能有り)。

建物全体がバリヤーフリーになっており、国の介護保険を利用して訪問介護などの福祉サービスを常時受けられるように、また受け易いような作りになっています。

こいう住宅を日本では総称してサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)といいます。

そうではなくて、ガッツリ介護がある住宅になるとどんな所がありますか?

老人ホームしか考えが及ばなかった人は本当に遅れてます。 今のニッポン、いろんなタイプの高齢者向け住宅が続々と増えています。

特別養護老人ホーム(特養)

地方自治体や社会福祉法人が運営する施設です。 入居対象者は65歳以上で要介護3以上。

ご自分が要介護の何番くらいになるのか? わからないという場合は:

簡単!質問形式で要介護認定チェック

でチェックしてみて下さい。

この特養、月にかかる費用には地域で幅があり、6万円~20万円程度です。 所得に応じて食費・居住費の補助があります。

また、これも地域や施設に応じてですが、人気が有るところは「ウェイティング・リスト(待機者リスト)が数百名、〇年先までいっぱい」という所から、「来年〇月に入居可能」までいろいろです。

基本、多床室(相部屋)が多いですが、ユニット型の個室がある施設もあります。 この辺は各施設の担当者に問い合わせなければ分かりませんね。

介護療養型医療施設

医療法人や地方自治体などが個々に運営している施設です。 持病はあるが病状が安定している人、長期の療養が必要な人向けです。 もちろん、国の健康保険と介護保険がフル活用できます。 利用しない手はないです。

ただし、昨今の介護保険の改正に伴って次第に介護医療院に移行されています。(2024年3月末までの移行期間有り) さてその、

介護医療院

ニッポンの超高齢社会における医療・介護のニーズに応えようと、平成30年4月から新たに「介護医療院」が創設されました。

医療 + 介護 + 生活支援 + 住まいの機能を総合的に持つという、これまでにないモデルが日本にも登場したわけです。

アメリカから日本へ永住帰国を考えている方々にとって、さらに介護のサービスが有るところを考えている人にとって、この介護医療院がもっとも関心のあるところではないでしょうか?

先の介護療養型医療施設は、医療を必要としなくなった時点で転出もしくは退所することを想定していました。そうすると、介護保険の利用規約の網目をくぐり長期間に渡る入所者が多数占めている状況がつづきます。 つまり出ていきたくない人が多数だったってことね。

これによって国の医療費や社会保障費などの出費で国庫が圧迫されていたわけです。 ま、そうなりますよね。 当然。

そこで、民間(というよりは医療法人)の費用で介護医療院を設立してもらい、入居者の費用負担にして頂く、というのが主旨です。 したがって自己負担の費用は特養や介護療養型医療施設より高くなります。

ですが、介護が必要な型の終の棲家としては最適とも言えます。

軽費老人ホーム

社会福祉法人や地方自治体が運営している老人ホームです。 ここは常時介護を必要としていない、日常のことは自分でできるが、調子が宜しくない時には介護サービスなどの福祉を受けられるよう手配ができるようになっています。

「軽費」とあるように、一般の有料老人ホームに比べ低料金で利用できます。 軽費老人ホームでは、食事を提供する「A型」と提供しない「B型」があります。

グループホーム

こちらは認知症の人が利用できる施設です。 なので、アメリカから永住帰国を考えている方には対象外となりますね。 ご家族が考えているにしても、見舞いはどうするのか? という話になりますから。

有料型老人ホーム

ようやくでてきましたね。 イワユル「老人ホーム」です。 費用はピンキリです。 民間が運営している施設で「介護付き有料老人ホーム」と「住宅型有料老人ホーム」の2種類があります。

有料型老人ホームのケア・マネージャーが、要介護の認定度合いに沿って介護計画を立ててくれます。 つまり、国の介護保険が利用できます。

現代ニッポンでは、学齢の若年層が減って経営困難になった小・中・高学校、私立大学が次々と閉鎖し、その建物が改築利用されて高齢者向けの住宅にかわってきています。 どの建設会社も国の介護保険改正に追いつこうと懸命に新しい施設を建設中です。

どんな施設にするのか?を検討すると同時に、将来どんな施設ができるのか?についても情報を得つつ、絶えずチェックして努力を怠らないことが大事です。

自分のことですからね。

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