まぁこ様
ようやくアメリカから日本に帰国する人の自主待機期間がとけたので、航空券を買って日本に帰国しました。 年金ブログの記事も沢山読んで、行く前に書類を整えて準備万端していきました。
当方すでに68歳になっていますので、どうせなら65歳からもらえるよりも増額される「3年の繰り下げ受給」について(日本年金機構の年金事務所の)お客様相談室の担当者にいろいろ相談したところ、
65歳からもらえる年金総額と、3年繰り下げて68歳からもらう額がまったく変わらない。むしろ損!
繰り下げるより、65歳から受けることにして過去の分の年金をまとめて一度に受けた方がずっと得だと言われました。
配偶者(妻)の分の加給年金がどうの、といろいろ説明を受けて、言われるままに書類にサインしたのですがこれで良かったのでしょうか?
結論からいいますと、
はい、それ正解
です。
どうしてそんなことになるかと言いますと、老齢厚生年金の繰下げをすると、本来65歳から受給した方がもらえる
妻の分の加給加算金が無効になるからです。
この加給加算金については支給要件が以下のとおりです。 ただしここでは、加給加算金のほかに追加で支給される特別加算金の話は計算が面倒な上に生年月日で受給額が大幅に違ってきますので、除外しておきます。
基本の配偶者にかかる加給年金のみの説明に留めておきますね。
支給要件:
① 年金額の構成
報酬比例部分の年金と定額部分の額が合算されていること
➁ 被保険者(年金請求者本人)の期間の月数
上記①の年金額の基礎となる被保険者期間の月数が240か月(20年)あること
ここで注意すべきは➁です。 この②の期間にはアメリカでソーシャル・セキュリティ税を納めた期間も通算されます。(通算期間)ですから、日本で厚生年金保険に加入していた期間が1年、極端に言いますとたとえ1か月であっても、ソーシャル・セキュリティ税を納めた期間が20年あれば、加給年金の支給対象者となります。
こうなると、本人が受ける年金額より配偶者に支給される加給年金額の方が高いという現象も起こり得ます。
加算対象者には配偶者だけでなく、一定の条件の子も加わります。 妻や子の支給要件とは:
共通の要件 老齢厚生年金(定額部分)を受給することになった当時その者(請求者本人)によって生計が維持されていること
配偶者の要件: 65歳未満である
子の要件:
① 18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子
➁ 20歳未満で障害等級1級または2級の障害がある子
配偶者が本人より年下で、さらに子供がまだ学齢期の場合には厚い生活保障になりますね。
では実際、受けられる加給年金の額は(?)といいますと、
配偶者に支給される加給年金 22万3800円
子ども 2人目まで、1人につき22万3800円。 3人目から7万4600円
となります。
アメリカに住んでいる方の場合、とくに日本での勤務期間が短い方にとっては本人が受けられる年金額よりも配偶者や子につく加給年金の額の方が高くなることがあります。
元のご相談の話にもどりますが、年金を繰り下げてしまいますと加給年金は支給されなくなります。
ですので、上の相談者がお客様相談室の担当者に提案されたとおり、繰り下げをせず65歳からの正規の年金額を68歳から受けたことにして、過去に支給されるはずであった年金はまとめて頂いた方が得となります。
※ これから日本の年金を受け始めようという方で、日本・アメリカの両方の年金を1ペニーも減額されることなく、しかも非課税で受けたい方は、私まぁこまで(連絡先は右サイド)ご相談下さいませ。(有料)SSA(米国社会保障省)に対し、あなたが受けとる日本の年金がWEP減額対象から外れていることを確認・申請します。