年金の支給漏れ、厚生労働省・年金局長ら計10人処分

9月27日付け産経新聞にこんな記事がありました。

元公務員の妻ら約10万6千人に総額約598億円の年金の支給漏れがあった問題で、厚生労働省と日本年金機構は29日、同省年金局長と機構理事長ら関係者計10人を処分した。

同省で厳重注意処分を受けたのは、現職の年金局長と年金管理審議官、過去に局長と同審議官を務めた現在の保険局長と大臣官房審議官(医療介護連携担当)、大臣官房長の5人。8段階ある処分のうち、2番目に軽い処分という。

年金機構は、水島藤一郎理事長ら役員3人を文書で注意処分。3人は自主的に月額報酬の10分の1を2カ月間辞退する。このほか中央年金センター長と年金記録企画部長の2人を訓告処分した。

加藤勝信厚労相は閣議後の記者会見で「年金に対する信頼を揺るがしたことを踏まえ、組織管理上の責任がある職員を処分した」と述べた。

産経新聞ネット 9月29日22時41分(日本時間)

マスコミでよく使うこの「局長」とは厚生労働省年金局局長のことであり、現理事長とは実名がでていますが、日本年金機構の理事長水島藤一郎氏です。

さて皆さん、この処分。重いと感じましたか? いや、軽いでしょう? 国家公務員現職に対する懲戒処分は全部で8段階。そのうち軽い方から数えて2番目、「厳重注意処分」ですぞ。つまりきつく説教されました、というだけの話です。

年金機構にいたっては、「自主的に月額報酬の10分の1を2カ月間カット」だけ・・・

それもそのはずです。この方たち何も悪いことをしていないし、実質何の責任もないからです。そのことを重々承知の上で、国民に対しては申し訳程度に形上は処分したということです。

支給漏れがあったと言っても、これは、元公務員の妻たちが年金の請求手続きをしていなかったということですね。言うならば、この元妻らは(既にご高齢と思いますが)ご自分たちが年金を受ける権利があることを誰からも教育されていなかったことに問題があります。

これ、誰かさんに似てませんか? そうです! アメリカに移住した日本人・元日本人で米国市民権を得た方々とよく似た状況なのです。

本当に責任を追及されるべき人たちは、ずっと過去に遡ること昭和36年(1961年)からの歴代社会保険庁長官です。

この年に国民に対してはとくに詳しい説明もなく、広告もせず、「国民皆保険」と称して訳の分からない「厚生年金保険料」を国民ひとり一人のお給料から天引きし、あるいは自営業・学生で20歳以上の者から一様に「国民年金保険料」を強制徴収しました。最初の1年で、現金数100億円が社会保険庁に集まりました。

言われるままに「役所が決めたことだから」とお給料から天引きされて大人しくしていた国民にも全く責任がない訳ではありませんが、こういうところ、当時の日本人は仔羊のように従順でしたよね。

1960年代のアメリカなら、いや現在でも即、暴動が起きていたことでしょう。

この社会保険庁長官らは泡銭と化した公金をより多く密かに横領するため、国民に対しては年金の仕組み・受給権の発生ついて、敢えて計画的に何も教育をしない策を貫きました。

恐ろしいことに、この歴代長官の誰もが任期1年と数か月ですぐ別の中央省庁外郭団体へ天下りしており、職を変えるたびに数億円の退職金を手にしています。

下に、この歴代社会保険庁長官を告発した「公共問題市民調査委員会本部代表・立崎誠一、ほか291名」の告訴文(平成20年)を引用しておきます。

● 告訴告発事実

歴代の社会保険庁長官は昭和36年国民皆保険が制定された頃から、年金支給が30年以後になる事を良い事に、職権を濫用(悪用)年金から搾取横領を計画、その計画を実行にうつして国民に支払うべき年金から多額の年金を搾取横領(4億1千万円以上)した。

告訴人立崎誠一は今年の2月千葉県幕張本郷の社会保険事務所において何回も質問、ようやく7 ヶ月の年金欠落を社会保険事務所は認めた。(証拠1 、社会保険事務所年金欠落通知と証拠2、振込通帳)13年間は7ヶ月欠落のまま減額された年金を支給され、しかも年金欠落が判明してから7ヶ月経過しているにも係わらず、9月になっても是正されず減額の支給しかしていない、告訴人立崎誠一は社会保険庁による杜撰な年金処理によって甚大な被害を被った1人である。

それらの犯罪事実は歴代の社会保険庁長官外が刑法第25章第193条(公務員職権濫用)に違反、刑法第61条(教唆)と第62条( 幇助)を行い、刑法第38 章第252条(横領)第253条(業務上横領)に違反して国民から搾取横領したのは明らかで、

~ 中略 ~

● 告訴告発経緯

昭和36 年、国民皆保険が立法化されたが、その後の30年以上は年金の支払いは無く、入金一方で莫大な年金基金が貯まる一方であった事で、使いたい放題使いまくるという事を社会保険庁及び長官達は考え、現にそれを裏づける公文書が存在する。
旧厚生省年金局年金課長は『… 年金を支給するには20年係る… 年金を支払うのは先の事だから、どんどん使っても構わない。使ってしまえば先々困るとの声もあるが。そんな事は問題では無い。…早いうちに使ってしまった方が得だ。20 年先迄持っていても貨幣価値が下がってしまう。…何しろ集まる金が雪ダルマみたいに大きくなって、将来、皆に支払う時に払えなくなったら賦課式にすればいい、それまでにせっせと使え…』(証拠3、厚生年金保険制度回顧録より、財団法人厚生団、63年11 月発行)と恐るべき発言をしており、すなわち、昭和36年に国民皆保険として立案した段階で、雪ダルマ式に膨れ上がる年金を、デタラメに使いたい放題に使う目的であった事実を証明しており、当局のトップがのっけから国民を欺く魂胆であったのは極めて悪質である。

厚生労働省所管の社会保険庁の年金横領( 地方自治体を含む)件数は155件以上、横領金額は約4億1千万円以上に達する。

~ 中略 ~

したがって年金を湯水のように使途して、豪華ホテル、グリンピア等を林立させ、あるいはテニスコート外のレジャー施設、遊興費等に無尽蔵に使いまくった事実は明らかで、それらを使途させた犯罪行為を黙認してきた歴代長官はトップとして責任は重大である。

この告訴文には昭和36年からの社会保険庁長官の名前が列挙されています。興味のある方はインターネット上でも告訴文の一部と長官名の全てが載せられていますので、キーワード「歴代、社会保険庁長官、告訴、年金」などで検索してみて下さい。

この立崎誠一の告訴文は今から9年前に東京地検に提出されましたが、いまだに受理されていません。

日本国政府総ぐるみの横領事件だからです。

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