アメリカの年金はホントーに少ない・・・

日本に住んでいる方でアメリカのソーシャル・セキュリティにはまったく縁がないという方から、こんな質問がきました。

アメリカ年金制度ってどのようなものですか? 日本の国民年金、厚生年金のどちらに近いですか?

日本みたいな制度なら、アメリカの人は保険料を支払っているのですか? どうせ将来、年金なんか雀の涙なんだから、保険料を支払わないで自分で積立貯金をするという人が多いんじゃないでしょうか?

アメリカのソーシャル・セキュリティは国民年金と厚生年金が合わさったものですが、日本よりももっと強制的に保険料を支払わせます。というより収入から無条件に保険料を徴収するのです。(ソーシャル・セキュリティ税として)

会社に勤めている人ですと、税申告の際に年間の収入の 6.2% をお給料から無条件に徴収します。また自営業の人からは、この倍の税率 12.4% が徴収されます。

ですが、ソーシャル・セキュリティ税の課税対象には上限があって、(毎年変わるのですが)今年2017年ですと、上限は$127,200(≒11,459,000円)です。

これより収入がある人の場合、$127,200 の部分だけにソーシャル・セキュリティ税 6.2% が課税されます。

The maximum amount has changed many times throughout the years. For 2017, the maximum amount of taxable earnings is $127,200.
www.ssa.org

とうことはですよ。お給料が $127,200 のサラリーマンですと、保険料は年間 7,886ドルで日本円ですと約87万5千円が源泉徴収されてしまいます。

$127,200の純益がある自営業者(セルフ・エンプロイド)にいたっては、保険料だけでなんと 175 万円 ! を超える!?

これでじゃあ、実際 65 歳以上になった時にソーシャル・セキュリティはいくらもらえるのかと言うと、月額せいぜい2,500ドルどまりです。

もっとも、15年間多くの方のソーシャル・セキュリティの額を拝見してきて、$2,500を受けている方は少なく、中間値で月額1,000~1,500ドルがもっとも多い層です。

月額1,500ドルのソーシャル・セキュリティを受けている人ですと、自分が払った保険料と同額が利息もつかずに返ってくる、そんな感覚でしょうか。

日本の場合、今年の国民年金保険料は月額16,490円、年間で197,880円。1年分前納割引制度を使うと193,730円です。

国民年金保険料の満額は 779,300円ですから、保険料総額の4倍強ですね。

これが厚生年金ですと本人の保険料負担額は国民年金と同額で、あとの掛け金は会社が負担してくれて、実際に受ける年金の支給額は4倍になります。したがって受給額は、自分の掛け金の 4 x 4 = 16 16倍 !となります。

若い人たちが、「どうせ自分たちが年金を受ける年齢になったも、スズメの涙ほど」と言っても!、現在の国民年金の支給額定額よりガクンと低くなるわけではありません。やはり、日本の年金は高いのです。

※ これから日本の年金を受け始めようという方で、日本・アメリカの両方の年金を1ペニーも減額されることなく、しかも非課税で受けたい方は、私まぁこまで(連絡先は右サイド)ご相談下さいませ。 これからあなたが受けとる日本の年金が「WEP減額対象の非該当」となる申請を、SSA(米国社会保障省)に対して行います。