【1つとして同じケースは無い】これ、年金を受ける話です

このところ初回相談の依頼のメールが急に増えました。 ようやくソーシャル・セキュリティ(老齢・遺族年金)が減額されるという事実について、在米日本人コミュニティでの認知度が高まってきたのではないか?と思っています。

私が年金記録の掘り起こしを始めたのが2003年ですので、はや15年が経っているわけですが、新しい依頼人とのメールのやりとりで改めて認識したことがあります。 それは、

受給資格も手続きにおいても、1人として同じではない

ということ。

生年月日も渡米した日も、日本での履歴も違う、これ当たり前。 ですが、一見「あ、これ典型的。 比較的楽な案件」と感じていたものが話を聞いているうち、下手すると2,3時間うかがった後に、

なぜそれを先に言わないんだ!!!

という、まことに奇想天外な事実が発覚することが多々あります。 いえ、必ずあります。

依頼人自身はご自分のことしか知らないわけでして、「こんなことは取るにたらない話だろう」と思いこんでいたのでしょうが、その(代理人の私にとっては)「奇想天外な事実」をうちあけて頂いた後では、それまでの長い長~い相談は無かったものにして、フリダシに戻るか(?)最悪の場合は解決策は無しになることもありました。

過去15年の間には、何カ月も相談を重ねた後で依頼人が秘密にしてきたことが発覚したこともありました。

いつものように前置きが長くなりましたが、何が言いたかったかというと今日は、

棚ぼた防止規定にも適用されない、つまり例外があります

トピックはこれ。

せっかく「棚ぼた防止規定」を前編・後編にわけて和訳してみましたが、これをよく読んでない方いますね。 棚ぼた防止規定にも適用外があるのです。 あわてない、あわてない。

ちょっと見は「あ、自分は例外に当てはまらない、駄目だ・・・」と思われる方が実は、この「例外」にピッタリ該当することが、何カ月も後になって判明したことがありました。

それがココ:

棚ぼた防止規定は、遺族(配偶者やパートナー)への給付には影響しません。 が、他の法令のために配偶者の給付や未亡人の給付が減額されることはあります。 詳しくは、Government Pension Offset をご覧ください。(公開番号05−10007)

そう、アメリカのソーシャル・セキュリティの給付のうち、Survivor Benefits 遺族給付に、棚ぼた防止規定は適用されないのです。 減額されないということ。

基本はそうですが、この Government Pension Offset (SSA-05−10007)「政府年金オフセット」とでも訳しますか? これが曲者です。

なので、また僭越ながらこの SSA-05−10007 を和訳します。

Government Pension Offset の和訳全文

配偶者および未亡人(妻・夫・パートナーのどれも該当する)に影響する法律

ソーシャルセキュリティ税を支払わなかった期間の仕事に基づいて、連邦、州、あるいは地方自治体からの退職年金や障害年金を受け取っている場合、連邦社会保障省(ソーシャル・セキュリティ・アドミニストレーション)からの配偶者年金や遺族年金の給付を減額することがあります。

このファクトシートは、その給付金の削減に関してあなたが持つであろう疑問に対する答えを提供するものです。

ソーシャルセキュリティの給付金はいくら減額される?

あなたが受けている連邦、州、あるいは地方自治体からの退職年金や障害年金の給付金の3分の2だけを、あなたが受けるソーシャルセキュリティの給付額から減額します。

言いかえると、あなたがもし毎月600ドルの公務員年金を受けている場合、その3分の2(または400ドル)があなたのソーシャルセキュリティの支給金額から差し引かれることになります。

ソーシャルセキュリティの配偶者給付や遺族給付(未亡人男女)の額がもともとは500ドルの方の場合、上の公務員年金の3分の2が差し引かれるので、支給額は月額100ドルになります。(500ドル – 400ドル= 100ドル)

連邦、州、あるいは地方自治体からの退職年金や障害年金の給付金の3分の2の額が、あなたが受けられるソーシャルセキュリティの額よりも多い場合、あなたのソーシャルセキュリティの支給額は0(ゼロ)となる可能性があります。

また、連邦、州、あるいは地方自治体からの退職年金や障害年金の給付金を一括で(lump sum payment) 受け取った場合には、その給付金がまるで毎月の給付金の支払いを受けているかのように想定して、ソーシャルセキュリティの減額が計算されます。

(次回「棚ぼた防止規定 – 遺族年金には適用されない」に続く)