年金の時効特例、該当する人しないひと・・・

年金の「時効特例法」をキーワードにネットで検索してみますと、日本年金機構のオフィシャルサイトを筆頭にいろいろなサイトが出てきますが、その説明がまず分かりにくい。ブログだと書いている本人が分かっていないで書いてるな、といったサイトもあります。

日本年金機構の説明が分かりづらいのはしょうがないです。いろんな事例を想定してすべてを網羅した書き方をしなければならないので、読み手にとっては当然理解困難な文章になります。

なのでここでは、アメリカに在住している人前提で、自身が日本の年金を受給できることを知らないまま65歳、70歳を過ぎてしまった方の時効特例について書きましょう。

双子の男性【日本で生まれ国籍も日本のまま・今年80歳】でアメリカ在住の方がいます。日本にいた頃に1人は商社、もう1人は電機メーカーに同じ年に就職しました。そしてほぼ同時に退職して渡米し、現在もアメリカに住んでいます。

たまたまこのブログを見て日本の年金が受けられると知り、ちょうど兄弟2人で日本にお墓参りに行く事情があったので、年金事務所にも立ち寄ってみました。

商社に勤めたことがあった兄の方は、窓口で「年金記録がありますよ」と言われ、喜び勇んでそのまま受給の手続きに入りました。

ところが弟の方は、数十年も前に電機メーカーに勤めていた記録ですが「データベースにございません」と職員に言われました・・・

なぜ?と職員を問い詰めたいところですが、あちらも慣れた感じで「これからお客様の被保険者加入期間の再調査をしますので、この再調査依頼書に必要事項をご記入ください」と勧めるので、数十年も前のことですが思い出すままに書き込みました。

さて2人がアメリカに戻って3か月後、商社に勤めていた兄の方には指定した銀行口座に第一回目の年金が送金されてきました。過去に受けるはずであった5年分の年金もさかのぼって支給されました。めでたいことなんですが、

5年より前のものは時効が成立しており、60歳~75歳までに支払われていたはずの15年分の年金は支給されませんでした。

その頃、弟には日本年金機構からの調査の回答がようやく届きました。「あなたの年金記録が見つかりました。昭和〇〇年◎月~・・・」

あの、電機メーカーに勤めていた記録がやっと判明しました。これで弟の方も年金の請求手続きを済ませることができました。

更に3か月後、弟の方にも第一回目の年金が送金されてきました。さらに、60歳から80歳までの20年間に支払われるはずであった過去の年金の総額が一度に支給されました。つまり弟の場合には時効は成立せず、特例としてざっと兄の年金支給額の4倍の額が支払われることになったわけです。

以上なのですが、これで時効特例についてお分かり頂けましたか?

つまり年金記録の訂正が行われたかどうか(?)の違いなんですね。

兄の方は年金事務所(日本年金機構)のデータベースに既にその年金記録が載っていたので、年金の請求が遅れたことについて国(旧社会保険庁)に責任はありません。ですから、時効特例法*が施行(平成19年7月6日)されてからもなお、5年の時効が成立します。

これとは対象的に弟の年金の記録のほうは、機構のデータベースに載っておらず、本人が再調査を依頼して初めて判明したものです。これは国に責任があり、5年の時効は無効となります。本来の受給資格が発生していた60歳の時点までさかのぼって、20年分全額が支給された次第です。

*この法律の正しい名称は「厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律」です。