弊社の広告には、長いこと「電話での無料相談はおひかえ下さい」のクダリをのせてました。
昨年くらいか、「料金を払っても良いので相談に応じてくれ」というお電話を根気強く頂くハメになってしまいました。
有料ってイッタイいくらにしよう? どうやってチャージする? こういう問いは、お客様に聞くのが一番です。既に年金を受けている方々にご意見を伺って、15分ごとに35ドルとしました。
「やっとその気になってくれた? 遅いくらいよ」とも叱咤され。ようやく2月末よりクレジットカードでお支払いができるようになりました。
たぶん、お気になさるでしょうが:
クレジット・カードの番号を伝えたりカードを認証したりする例のあの、モタモタした時間。気になりませんか? あれもチャージされるのか心配でしょう。
ご安心下さい。そんなことでお金とりませんから。こちらからの事務的な質問(生年月日だの、どこにお住まいかなど)をしている間もチャージはしません。どうぞ、ごゆっくり。
こういう方は電話ご遠慮ください:
「日本に行く機会があるから年金事務所へ行ってくる」「持っていく書類だけ教えて」 つい数年前まで一番多かった電話がこれでした。でも遠慮してね。
理由は:
1)そろえなきゃならない書類が多すぎて、口頭で伝わらない
2)たとえリストにして渡したところで、実際それがどんな書類なのか一般の方にはわかりづらい
3)場合によっては要らない書類もこれがまた多い。
4)1回の日本行きで処理できるはずがないからです。
ですが一番の理由は他にあります。ご自分で日本に行って手続きした場合に受けられる年金の額と、私がそれを一任された場合とでは、受けられる年金の額が違ってしまうからです。
まぁこさんは紙面で「日本の年金はアメリカのソーシャルセキュリティの11倍から17倍」とか言ってたけど、自分で行ってみたらなんだ、これだけ? と、結果は見えてます。
ご自分で日本年金機構へ行った場合、データーベースに現在ある記録のみを取り扱うことになります。
ほかにも職歴がある(!)と言い張っても、それがデータベースに無い限り、年金の計算の対象とならないのです。つまり、あなたが受ける年金はごく一部ということになります。
ほかにも、配偶者や子(19歳以下または生涯をもつ19歳以上の子を含む)に加算される付加年金があります。実際には本人に支給される年金よりこっちの方が金額的に高いという皮肉なことがあります。
ですが年金事務所の窓口ではそこまであなたに知らせてくれません。そもそも職員が付加的な年金の制度を知らないし、知っていても敢えて触れません。
お客様相談室の窓口で「ほかにも有るでしょ」と座り込みしようとも、職員よりもあなたの方がより社会保険法を知っていなければ負けです。
もともと日本の年金が支給されることすら知らなかったという方にとっては、たとえ一部の年金でも支給されたら御の字ですけどね。
未だに持ち主がわかっていない年金記録は約2,200万件
年金記録のデータベースの話がでたので、現在日本年金機構に納められているデータがどういうことになっているのか触れましょう。
あれは私がこの仕事を始めてからしばらくでしたから 2005~2006 年の頃でしょうか。日本の新聞で「消えた60万件」という大きな見出しが出ていたのを覚えておいででしょうか。
旧社会保険庁が国民の年金加入記録を廃棄(すてちゃった!)したり、あるいはデータベースに入力しないまま倉庫に保管していたことが発覚しました。
でも実際は60万件どころの数ではなかったのです。
現在その「持ち主(加入者)が分かっていない年金記録」はその数、2,200万件です。日本の総人口が1億3千万弱ですから、いかに大きな数字かお分かり頂けると思います。
もしや、あなたの年金加入記録がこの2,200万の中に入っているかもしれないのです。
アメリカに住んでいる方のほとんどはこれ!と言っても過言ではないのです。いったいどういった理由で、皆さんの記録がゆくえ不明になるんでしょ? それは来月お話しましょう。
※ これから日本の年金を受け始めようという方で、日本・アメリカの両方の年金を1ペニーも減額されることなく、しかも非課税で受けたい方は、私まぁこまで(連絡先は右サイド)ご相談下さいませ。 これからあなたが受けとる日本の年金が「WEP減額対象の非該当」となる申請を、SSA(米国社会保障省)に対して行います。