前回の「実例 年金でソーシャルセキュリティを減らされました・・・ケース1」では、日本から年金を受けていることを秘匿していてしばらくはIRSやSSAにバレなかったものが、10数年経過した後に発覚した場合は事態はもっと深刻だと書きました。
毎年の年金受給額を税申告していなかったという事実がIRSに漏れた場合、Audit (税務調査)が入ったあと、申告漏れの年ごとに追徴税+利息、さらに年度別にペナルティ(罰金)が課せられます。
最悪の場合、罰金が払えないとなると懲役または禁錮刑が待っています。
幸い罰金を払えるだけのお金があっても、支払ってそれで終わりではありません。 次に社会保障省(SSA)が控えています。 日本から年金を受けている事実はSSAに報告されますので、ソーシャル・セキュリティは減額されます。
このIRSの税務調査の結果はSSAのデータベースに直結します。 ほどなくしてSSAより本人に、日本の年金を受けていうる事実について報告を求められる督促状が届きます。
ここでようやくケース2を紹介します。 「IRSにバレちゃったのがちょうど10年目」という日本人の、本当にあった話。 この日本人、私のクライアントではありません。
4年ほど前のある日、知らない男性から電話がかかってきました。 まったく覚えのない方からの電話で、お名前をなかなか明かしてくれません。
「困ったことになりました。 IRSから手紙がきて過去10年間に受けた Foreign Pension の額をそれぞれ報告しろと・・・ 助けて下さい!」
あ・・・ やっちゃったな、この人
電話の相手は一方的にしゃべるので、ウンともスンとも間に入れることができずとりあえず受話器だけは耳にあてて聞いていますと、その督促状には
「IRS連邦歳入庁では、あなたが日本から年金を受けていることが確認されました。つきましては添付のフォームにその年金の受給額を年別に明記し、おのおの入金された年月日と金額を証明する書類等(送金通知書か銀行のワイヤー・ステートメント)を添付し、当該督促状の日付より○○日以内に提出すること」、
と書かれているそうです。
それそれ! (アホは嫌いです。そして冷たいです。助けません。)
あきれながら話だけ聞いてますと、実はその督促状が届くより前に一度、警告書のような手紙が同じくIRSから届いたのだそうです。 その時には「日本からの年金」という言葉は使われておらず「アメリカの社会保障制度でカバーされていないすべてのペンション(海外も含む)があったら報告してください」とやんわり(なのか?)書いてあったそうです。
「そうです」と私が書いているのは、私はこれらの警告書や督促状をとうとう直に見ることができなかったからなんですが・・・
2回目の督促状には、例のおきまり “Penalty & Jail” の文言があったそうな。
後日の電話では、この方は追徴金と罰金で総計9万ドルを支払ったとのことです。 むしろ、Jail に入った方が良かったんじゃないでしょうか?
が、これだけでは済みません
数か月後にこの方のところにはSSAから Modified Benefit Formula Questionnaire – Foreign Pension という書類が届いたからです。
いちいち電話してくるわりには、この英文の書類すら見せて(郵送して)くれないので、こちらでちょっくらSSAの文書番号を調べてみました。
👇これです。
この様式は3枚綴りになっていますが、1枚目のみ載せておきますね。 全ページをご覧になりたい方は:
www.ssa.gov で上の書類名で検索して下さい。
この方の年金額は114万円(年間)を超えていますので、ソーシャル・セキュリティはきっちり減額されたはずです。
その後電話がありませんので、いくら減額されたのかは伺っていません。(推測するに、規定どおり60%の減額となったのでは)
*自分はこのケースに近い、という方でまだソーシャル・セキュリティ退職年金のお手続きや日本の年金の請求手続きに入っていない方は、是非まあこ(連絡先は右☞)にメールにてご連絡下さい。
ソーシャル・セキュリティを1ペニーも減額されることなく、日本の年金を受けられる合法的・合理的方法を伝授します。
*既存のクライアントにおいては、年金の請求手続きの際にこの「フラグ」除去作業を済ませています。 皆様のソーシャル・セキュリティが減額されることは生涯ありません。 また日米両国において非課税対策も実行すみです。 ご安心下さい。