厚生年金の支払い時期と男女差

厚生年金保険の制度にはいつから加入できるのか? いつまで保険料を納めることができるのか?

何歳になったら老齢厚生年金を受け取ることができるのか?

アメリカに住んでいる日本人やモト邦人の中には、これが分かってない方が今でもいます。

文部科学省ではようやく、小学校教育「社会」の時間にこの国民年金と厚生年金保険の違いについてカリキュラムが組まれています。 ですが現在40歳以上の方ですと、国民年金と厚生年金保険が違うものだということすら知らない人が少なからずいるようです。

そこで今回は改めて、厚生年金保険の加入年齢と受給年齢について解説します。

厚生年金保険に加入できる年齢

国民年金保険の加入年齢は、原則20歳から60歳に達するまでです。

これに対し、厚生年金保険の加入については、常時従業員を使用する会社等に入社した時から原則として70歳までとなります。

厚生年金保険は、20歳になる前に就職した場合であっても就職をした時点での加入が原則です。 原則ですから、加入の下限年齢は設定されていません。 現に赤ちゃんでモデルとか、芸能の分野で幼稚園・小学校から仕事を持っていて厚生年金保険に加入している子供はいるんですよ。 保護者(親等)が代理で加入することはできません。 加入者はあくまでも本人です。 働いたのは本人ですから、老齢年金の受給資格が保護者である親や親族に発生されては困るんです。

会社等を退職した場合は、この厚生年金保険の制度からは脱退することになります。 もっとも、再就職することで再び厚生年金保険に加入することができます。

余談ですが、70歳を過ぎてなお現役で働いている人でも、上限年齢である70歳になると厚生年金保険の資格を失います。(例外:高齢者任意加入被保険者)

老齢厚生年金の受給開始の年齢とは?

国民年金保険は原則65歳から受給開始となります。

厚生年金保険の場合は原則65歳ですが、年金制度改革における受給年齢の引き上げに伴い、生年月日により受給開始年齢が異なります

60歳から65歳の期間に受け取る年金を「特別支給の老齢厚生年金」と呼び、受給内容には「報酬比例部分」と「定額部分」とがあり、それぞれ受給条件が異なっています。

この特別支給の老齢厚生年金のことを知らない人がけっこうな数います。 また、特別支給の老齢厚生年金と通常の老齢年金の繰り上げ請求をごちゃまぜにしている人も、これまた多数います。

報酬比例部分とは、厚生年金保険に加入していた期間の報酬と加入期間よって計算される部分であり、定額部分とは厚生年金保険に加入していた期間によって計算されます。

60歳から「報酬比例部分」と「定額部分」がもらえる人

昭和16年4月1日以前生まれの男性
昭和21年4月1日以前生まれの女性

60歳から「報酬比例部分」がもらえ、61歳から「定額部分」がもらえる人

昭和16年4月2日〜昭和18年4月1日生まれの男性
昭和21年4月2日〜昭和23年4月1日生まれの女性

60歳から「報酬比例部分」がもらえ、62歳から「定額部分」がもらえる人

昭和18年4月2日〜昭和20年4月1日生まれの男性
昭和23年4月2日〜昭和25年4月1日生まれの女性

60歳から「報酬比例部分」がもらえ、63歳から「定額部分」がもらえる人

昭和20年4月2日〜昭和22年4月1日生まれの男性
昭和25年4月2日〜昭和27年4月1日生まれの女性

60歳から「報酬比例部分」がもらえ、64歳から「定額部分」がもらえる人

昭和22年4月2日〜昭和24年4月1日生まれの男性
昭和27年4月2日〜昭和29年4月1日生まれの女性

60歳から「報酬比例部分」のみがもらえる人

昭和24年4月2日〜昭和28年4月1日生まれの男性
昭和29年4月2日〜昭和33年4月1日生まれの女性

61歳から「報酬比例部分」のみがもらえる人

昭和28年4月2日〜昭和30年4月1日生まれの男性
昭和33年4月2日〜昭和35年4月1日生まれの女性

62歳から「報酬比例部分」のみがもらえる人

昭和30年4月2日〜昭和32年4月1日生まれの男性
昭和35年4月2日〜昭和37年4月1日生まれの女性

63歳から「報酬比例部分」のみがもらえる人

昭和32年4月2日〜昭和34年4月1日生まれの男性
昭和37年4月2日〜昭和39年4月1日生まれの女性

64歳から「報酬比例部分」のみがもらえる人

昭和34年4月2日〜昭和36年4月1日生まれの男性
昭和39年4月2日〜昭和41年4月1日生まれの女性

以上を表にしますと、こうなります。

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